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Ribinet福祉理美容師ネットワーク「心のケアと自尊心を」

「Ribinet福祉理美容師ネットワーク」代表の戸塚貴博さん

「修学旅行に参加したい。」「バレエを習いたい」。がんや白血病、脱毛症や抜け毛症などで毛髪を失った子どもたちに医療用ウイッグ(かつら)を無償で贈り、夢をかなえる手伝いをしているのは「Ribinet福祉理美容師ネットワーク」だ。

代表の戸塚貴博さん(47)(=写真)は川崎市宮前区で美容室を開業。介護士の資格も持ち、在宅訪問理美容を行う中で小児用医療ウイッグが不足していると知った。1個5万~60万円と高額な上、子どもの頭部は1年で成長。洗い変え用も必要になる。

2014年、医療用ウイッグを贈る「ケアウイッグ」と、作製に必要な毛髪の寄付を受ける「ヘアードネーション」の活動を開始。「スマイルプロジェクト」と名付けた。これまでに20人への支援を継続している。

オーダーメイドウイッグは、本人に採寸やカウンセリングをした後、集まった毛髪をメーカーの協力を得て、約2カ月かけて中国で製作される。1個作るのに25~40人分の毛髪が必要だ。戻ったウイッグは、最終調整後に好みのカットをして出来上がる。喜びを踊りながら見せる少女や、おしゃれがしたい男子高校生がニット帽から出た髪をうれしそうになでる。

戸塚さんは「仕事を通して多くの人と接し、そこからやるべき事が見えてくる」と語る。同ネットワークの連絡先は☎︎(0800)8003889。

(2019年11月30日 神奈川新聞掲載 市民記者・鴇田恵子)

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