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U50   第31回 假屋(かりや)恵子さん

アンダー50として、2018年から2024年3月まで、
50才未満の若手市民活動家へインタビューを重ねてきました。
「活動を始めたきっかけや思い」など、
62名それぞれの軌跡が
多くの方々へのエールになるよう願っています。

假屋恵子 さんプロフィール

かりやけいこさん写真

「コミュニティーハウスMUKU」代表
多摩区在住

「コミュニティーハウスMUKU」とは

かりやけいこさん写真

どんな人にも「気軽にやりたい事をやれる場所」として、そして、その人々のコミュニティーが繋がっていく「場」です。
「『ただいま!』と帰ってこられる場所があったらいいな」と「みんなが自由に使える空間があるといいな」という想いで自宅を建て替え、自宅兼コミュニティーハウスとして2017年にオープンしました。「MUKU」と名付けた理由は、この家の建築資材が無垢材などの自然素材を使用したオーガニック住宅であるということと、「純粋無垢」の「無垢」という言葉の意味が、私が人生を通してやりたいこととリンクしていたので、2つの意味を合わせ持った「MUKU」としました。

「MUKU」がむすぶ縁

MUKUの室内

多摩区に越して来てから10年になります。MUKUを作る前は、7年間シェアハウスとして友人たちと共同生活を送りつつ管理をしていました。その都度入れ替わるメンバーと共同生活を続けながら、自宅で同居人や友人たちと一緒にいろいろなイベントを開催しました。
私の子どもは、生まれたときから家族以外の誰かと一緒に暮らしており、日本では珍しい環境で育ったと思います。共同生活を送ることでとても貴重な経験を得ることが出来ました。このような経験もあり「それぞれが好きなことを実現できるスペースがあるといいな」という想いが、このMUKUを開いた根っこにあります。

出産・育児をきっかけに、活動範囲も地域密着型となり、いろいろな活動に関わってきました。
その結果、地元住人とのつながりが増え、おかげさまでMUKUはオープン当初から多くの人にご利用いただきました。子どもや大人のお絵かき教室、整体やヨガなどの講習に定期利用されているほか、子育てや健康に関する映画の上映会や交流会など、さまざまなイベントを開催してきました。コロナ前までは、利用者から無農薬野菜や天然酵母の出来立てパンの共同購入のお話をいただき、MUKUが橋渡しとなっていました。
これは、地域の農園や作業所からその週の予約品の連絡してもらい、購入希望者から予約を受けて連絡します。注文品をMUKUに届けていただき各自が取りに来るとうシステムです。

誕生会の様子

幼稚園選びを迷っているママから相談を受けたときは、地域の複数の幼稚園に通わせているママたちに協力してもらい「幼稚園ママのお話会」を開催したときもありました。協力してもらったおかげで、幼稚園選びがスムーズにいったという声もいただきました。

最近のなかで特におすすめは「お誕生会と飲み会」です。
お誕生日は、その人にとって一生が始まったスタートの日です。歳を重ねれば重ねるほど嫌がる人が多いと思いますが、またひとつ年を重られことは、とても素晴らしいと思います。そんな特別な日を「年齢関係なくみんなでお祝いしたい!」「単身の方も家族がいる方も、みんなでお誕生日をお祝いしつつ全員で楽しい時間を過ごしましょう。そんな時やっぱり大人は飲み会だよね」ということで「お誕生日と飲み会」です。
こんなイベント名ですが、お酒を飲まない人は食事を楽しみながら楽しんでいます。かく言う私も飲みません(笑)。私が子どもの頃、親族の集まりで経験したような「同じ場所で、大人は大人同士楽しみ子どもは子ども同士で遊ぶ」時間が実現し、血縁関係ではない新しい地縁コミュニティーの形として味わえる時間がとても贅沢で幸せです。私の夫は、子どもが大好きで遊び上手なので、子どもたちが放してくれません(笑)。

ハウスの管理者としての想い

みんなでパン作り

「自宅を開放して変な人が来る心配はないの?」とか「ずっと他人がいると疲れたりしないの?」という言葉を良くいただきます。私は不安を握りしめながら日々を生きることではなく、みんなが「繋がるきっかけ」「助け合える関係」を創ることがしたいのです。
実現化にあたり、自分が最初にボーダーラインを引いてしまうことは、私が差別化することになり、つながるきっかけを阻害することにつながります。アクションを起こすことは、ほんの微力でも、ゼロではなく前進できることと解っているので、自分に出来ることを最大限するだけです。
それにシェアハウス時代で他人がいることに慣れているので、みなさんが思うほど人がいることに疲れません。過去の経験がとても役立っています。利用してくださる人がいてMUKUという空間は活かされますので、利用してくださる人が気持ちよい空間づくりを意識しながら運営をしています。

MUKUは、アイディア次第でいろいろな使い方をしてもらえる自由な空間のイメージの場です。個人でダンスのレッスンや習い事の練習、家族から少しの間離れて、寝たりまったりしたりと一人の時間過ごしたり、グループでパーティーをしたり、イベントを開催したり。個人的には、奇抜な発想で使ってくれる方がいないかな~、面白そうだなと思っていたりします(笑)
1階がコミュニティスペース、3階をテレワーク室など自由に使えるプライベート空間やイベント部屋としています。インターネット、プロジェクター、キッチン、託児スペースなども設置してありますので、人数やイベントに応じて、フレキシブルに対応させていただいています。

この1年は、コロナ禍でクローズしている期間が長かったりしましたが、自粛期間が明けてからは、安全性を考慮しながら利用を再開しました。
今後も、今までと変わらずに皆さんの後押しを続けていきます。私で役立つことがあれば、最大限お手伝いさせていただきたいです。

最後にメッセージを

人はつながることでより輝けると思います。人付き合いは煩わしいという人も多いかもしれませんが、この世界は見えないところでお互いに支え合いながら助け合って生きています。お互いに生かし生かされている命、私も自分の楽しめることで誰かの役に立てれば嬉しい限りです。
MUKUが一人でも多くの方のお役に立てることを切に願っています。

お問い合わせ

<問い合わせ>
「コミュニティーハウスMUKU」
muku.dayori@gmail.com

2020年11月6日取材 レポーター 町田香子

次回のエースは「地域通貨たま」事務局/「かわさき子ども食堂ネットワーク」副代表の大澤洋子さんです。

「地域通貨たま」事務局/「かわさき子ども食堂ネットワーク」副代表の大澤洋子さんへ一言

かりやけいこさん写真

このたびは、バトンを受けてくださりありがとうございました。これからも「地域通貨たま」の会で知り合ったご縁を大切にしていきたいです。次回、このアンダー50の記事でご活躍の様子を伺えるのを楽しみにしています!

バトンを受け継いで 假屋恵子 さんへ一言

おおさわようこさん

2年位前、「MUKU」を訪れた時にお会いしてからのご縁です。「MUKU」がナチュラルなコミュニティーハウスなら、假屋さんはまさしく「ナチュラルな人」。旦那様には「地域通貨たま」のホームページ更新でお世話になっています。また、「MUKU」に遊びに行きたいです!

(C) 2022 公益財団法人かわさき市民活動センター 
市民活動推進事業