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U50   第36回 石渡(いしわた)裕美さん

アンダー50として、2018年から2024年3月まで、
50才未満の若手市民活動家へインタビューを重ねてきました。
「活動を始めたきっかけや思い」など、
62名それぞれの軌跡が
多くの方々へのエールになるよう願っています。

石渡(いしわた)裕美 さんプロフィール

いしわたさん

「NPO法人 はたらくらす」代表理事
幸区在住

「はたらくらす」とは

いしわたさん

私たちが企画・運営する多種多様なワークショップに子育て世代や高齢者など、多世代の方々が参加することによって交流を深め、人と地域が支え合い、繋がることを目指す団体です。
団体名の由来は、「働きかける」「働く」と「暮らす」「クラス(集う・学ぶ)」が合わさって成長していくイメージで名付けました。団体のロゴのイラストが「ブナの木」なのは、広く根を張って育っていくという意味で決めました。

立ち上げと変遷

団体のメンバーたち

団体設立の構想は、私が自主教育を立ち上げた経験が元になっています。
というのは、実家がスキューバーダイビングの会社だったことや、青春時代にキャンプに打ち込んだことなど、都会にいながらも、小さいときから海や山に慣れ親しんで育ちました。なので、自分の子育ては自然のリズムを感じる日々の中で、自由に様々な年齢の子どもたちと一緒の縦割り教育が理想でした。
私の考えに賛同してくれたメンバーと、2009年「まんまる」という手作り幼稚園を幸区内の公園や子ども文化センター、個人宅を使ってスタートさせました。ここで10年間、3人の子どもたちを育て学んだ経験が大きかったです。いかに子育てが孤独で相談する仲間が必要か、年齢に関係なく共通の趣味を生かした多世代との交流の大切さ、そして周りに素晴らしい特技を持ちながら発揮できないまま埋もれている知人が多いと感じ、何かできないかと長年思い続けていました。
そんなとき、(株)ジェイアール東日本都市開発から、私たちの活動エリアであるコトニアガーデン内の新川崎のTully’s coffee店内や芝生広場などで「地域をまとめる仕掛け人になりませんか」とのお声がけがあり、これはまさに自分の想いを実践する場かもしれないとばかりに、すぐにお受けしました。
そして2017年11月、15名の仲間と「NPO法人はたらくらす」を立ち上げました。活動開始半年は、本当に大変で苦労の連続でした。そんななか、2018年4月、「暮らしを彩るギャザリング」と称して、みんなが集う場所として提供いただいたコトニアガーデン新川崎の多世代交流スペースや喫茶店内で、主に子育て世代に向けてのワークショップを開きました。わかりやすく分野別に行ったワークショップは、回を重ねるごとに参加者の固定化が見えてきました。

分野というのは、
1.健康分野 ヨガなど
2.人間関係分野 コーチングや心理学勉強会
3.生きがい・働きがい分野 資格を持つ人の人材発掘や「おしゃべりカフェ」
4.金融関係分野 お金のまちかど勉強会
5.探求分野 「サイエンスワークショップ」
などの5つです。このように方向性を作ったことが会の内容の充実につながり、色々な活動に拍車がかかりました。

紙しばいや・もっちいさんによる紙芝居

また、地域に愛着をもつ市民が増えることを目的に、幸区との協働事業として「夢見ヶ崎動物公園の絵本作り」を行いました。これは2018年11月に「ゆめみがさきのふしぎにゃトンネル」というタイトルで完成し、2019年には絵本普及活動の一環で原画展やデジタル絵本としてもお披露目しました。2020年2月にはこの絵本がミュージカルになり、同年9月には、このアンダー50の第35回目に掲載の「紙しばいや・もっちい」さんによる紙芝居の公演へと広がりました。

現在の活動

商店街のシャッターにかかれたねこ

2020年の1年間は、コロナ禍の影響を受け、残念ながら続けられなかった活動がありましたが、逆に新しく始めた活動もありました。2018年5月から開始した「おやこの学び舎・放課後サイエンスワークショップ」は、プログラミング講習やキャンドル作りなど約20回と続きました。そして、「ゆめみがさきのふしぎにゃトンネル」の主人公の猫「ブサ」はあいかわらずの人気者で、今や商店街のシャッターに続々と描かれており、散歩に役立つ「おいでにゃ さいわいマップ」のキャラクターとしても区民に慣れ親しんでいます。

オンライン朝カツ

有資格者を発掘する人材セミナーからは色々な方々に講師になっていただきました。毎月開催している「おしゃべりカフェ」はリピーターが増え、クチコミで参加者も増えていますし、「カフェでアート」も手軽に絵画が楽しめると好評です。
今、力を入れているのは「オンライン 朝カツ」です。毎週火曜の午前6時10分からは、セールスアップ勉強会、毎週木曜の同時間にはコーチングを用いた心理学的な勉強会を開いています。現在登録者は2つ合わせて約100人です。通勤途中に見るだけの参加者もいますし、オンラインの40分間だけでは物足りない参加者とは、感染対策をしながら毎月1回リアルな会を開いています。

最後にメッセージを

立ち上げて4年目ですが、私たちのビジョン「人が輝き、場が生まれ、街が育つ」はブレていません。今、「趣味は何?」と聞かれたら、「それは『はたらくらす』です!」と答えるほど、この団体が好きですし、日々いかにより良いワークショップを開くかを考えています。将来は、団体のネットワークを今以上に強化して、たとえ困難なことにぶつかっても、皆の力で動く共同体として課題を解決していきたいと思っています。地域を活性化することを目標に、ずっと活動していきたいですね。
このコロナ禍に関係なく、今、もし仕事のことや何かに悩んでいる方がいらしたら、ぜひとも、私たちの活動にアクセスしてください。毎月5、6回はホームページで告知しています。また、LINE公式アカウントにご登録いただけると最新情報が届きます。あらゆる分野のワークショップが待っていますよ。ぜひとも、興味のあるものにトライしてみてください!

お問い合わせ

メール:npoh-info@hatarakurasu.org
公式ホームページ:https://www.hatarakurasu.org/
LINE公式アカウント:https://lin.ee/iATcNu9

2021年3月22日取材 レポーター 町田香子

次回のエースは倉林智美さん 幸区盛り上げ隊」代表です。

倉林智美さん 幸区盛り上げ隊」代表へ一言

いしわたさん

活動の拠点が増えていますね!新たな挑戦、応援しています!

バトンを受け継いで 石渡(いしわた)裕美 さんへ一言

活動の拠点が増えていますね!新たな挑戦、応援しています!

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