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U50   第54回 大塚優さん

アンダー50として、2018年から2024年3月まで、
50才未満の若手市民活動家へインタビューを重ねてきました。
「活動を始めたきっかけや思い」など、
62名それぞれの軌跡が
多くの方々へのエールになるよう願っています。

大塚 優 さんプロフィール

大塚優さん

幸区在在住。
自称・夢見ヶ崎動物公園専属アイドルグループGABU
かわさきFM「コスギスイッチON!」パーソナリティ
鹿島田囃子連代表

川崎が大好きな自称・夢見ヶ崎動物公園専属アイドルグループGABUのゆうゆうとして、歌と踊りでチャーミングに地域を盛り上げていますが、最近はFMかわさきパーソナリティとしても活躍されています。さらに長年、鹿島田のお囃子を地元の小学生に伝承指導をしているお姉さんの顔ももっています。

幸区で生まれ育ちGABUを始めたきっかけ

かわさきヤングミュージカル時代の大塚さん

かわさき市民活動センター並木(以下並木):大塚さんは幸区で生まれ育っていますが、地元でGABUの活動を始めたきっかけを教えてください。

大塚さん(以下大塚):子どもの頃にさかのぼります。2000年から07年にかけて、川崎市の青少年育成事業として川崎市内在住・在学の青少年を対象にした「かわさきヤングミュージカル」という市民ミュージカルの企画があり、「市政だより」に出演者募集が載っているのを母が見つけ、応募しました。
そこで出会った4人がGABUのメンバーです。メンバーのうち私としーちゃんは幸区の同じ小中学校出身の幼馴染です。他のメンバーは住んでいる地域、学校、学年も違いますが、ミュージカルに参加した友だちのなかでも特に意気投合した2人です。
市民ミュージカルは2007年に終了しましたが、気の合った仲間で何かできないかな、自分たちで歌って踊ってどこかで発表できればと「GABU」の活動を始めることにしました。

並木:それが自称・夢見ヶ崎動物公園専属アイドルにつながっていくのですね。

大塚:私としーちゃんは夢見ヶ崎動物公園の真下にある川崎市立日吉小学校の出身なんです。動物公園は丘の上にあり通称加瀬山とも呼ばれているのですが、学校生活も放課後もとても身近な場所で、思い出も遊んだ記憶もいっぱいあります。春と秋の年2回、夢見ヶ崎動物公園のお祭りがあるのですが、仲間たちと趣味で音楽サークル活動をしている父が、毎回機材を持ち込んでコンサートコーナーを開いていました。4人で練習しつつ発表の場を探していたこともあり、交渉をして出させてもらい、それが楽しくて春が終わったから次は秋だね、と5~6年繰り返していました。GABUという名前は付けていたけれど、ただの祭りの賑やかし担当みたいな感じでした。
じゃあ何で自称アイドルになったのか!?というところを聞きたいですよね(笑)

並木:もちろん!(笑)

GABUが自称・夢見ヶ崎動物公園専属アイドルになるまで

夢見ヶ崎動物公園まつりで歌うGABU

大塚:どうして夢見ヶ崎の専属アイドルを自称し始めたかというと、私は元々歌や踊りアイドルが好きで、当時もAKBとかを追いかけていたので憧れもありました。
川崎市公認アイドルの川崎純情小町さんがいらっしゃるでしょう?その存在を知ったとき、川崎生まれ・川崎育ちで川崎のことが大好きで、歌ったり踊ったりするのも、アイドルも好きな私が川崎純情小町のメンバーにならずに誰がなるんだ!と思い、GABUの活動を行いつつ、メンバーの公募オーデションに応募しました。
書類審査が合格し面接もして、合否については「受かっても受からなくても1週間くらいで連絡が来る」ということだったのですが…いまだに返事が来なくて、そこから7~8年、現在も連絡を待っている状態です(笑)。
メンバーになれず残念なタイミングで、夢見ヶ崎のお祭りが他との合同開催でちょっと規模が大きくなった年が続き、ゲストに川崎純情小町さんが来る年があったんです。素敵!と思った反面、私は悔しかったので、ちょっと対抗してみようと思いました。
あちらが「川崎市公認のご当地アイドル純情小町です」といってらっしゃるので、「私たちはここで5年も6年も歌い続けてきているから、夢見ヶ崎動物公園の専属アイドルでしょう!」と。でもいきなりそう言ったら怒られてしまうので、イベント前夜に「自称」ってことにしようと思いつき、当日朝、自称専属アイドルでやらせてくれとメンバーへ頼み込み、「かじったハートは仲間の証」と、その場でキャッチコピーも作りました。
当日ステージに立ったら、川崎純情小町を見に来たお客さんがそのまま残って見てくれ、めちゃくちゃ応援してくれたんです!アイドルと言ったことで面白がってくれたのか、オタク的なコールもしてくれました。もう「アイドルめちゃくちゃ楽しいじゃん!」となり、この路線で行こうと決めたのが2014年の秋です。

InUnity出演のGABU

せっかく夢見ヶ崎動物公園専属アイドルを自称になったので、その肩書を持って他の場所でも歌ってみたいと、他の地域で初めて歌ったのが、中原区のInUnityです。初出演の2015年から、ありがたいことにほぼ連続して出演させていただき23年で8回目の出演となります。インユニ出演をきっかけに色んなところからお声がかかるようになり、自称専属アイドルということを面白がってくれるみなさんのおかげで、今日に至っています。

地元を好きになって市民活動参加の「ハードルを低くすること」

ごえん楽市2022の舞台

並木:ぜひこのメンバーで還暦過ぎておばあちゃんになっても続けてください!大塚さんたちの活動は「地域を盛り上げること=地域の価値を上げ仲間を広げる」につながっていますね。

大塚:「ごえん楽市」でも、単にGABUを観て終わりじゃなくて、イベントを丸ごと楽しもう!と、来てくれたファンの人がパネル展示や企画出展を観てくださいました。私たちの活動を応援してくれるファンのことを「ご近所さん」と呼んでいます。
「ご近所さん」のなかでも小さい子たちを「ミニGABUちゃん」と呼んでいるのですが、いつかGABU離れをしても、大人になったときに「GABUが地元のことを好き好きいっていたのはこういうことか!」と実感してくれたらいいな。長い目で見ると、活動を通じて子どもたちにそういう気持ちが自然に伝わっていたら嬉しいです。

鹿島田のお囃子を伝える想い

お囃子

並木:地元でお祭りを盛りあげるお囃子の活動は長いキャリアと聞いています。

大塚:お囃子は本当に限定的な地域活動で、私自身、小学生のときに町内会の活動としてお囃子を習っていたのですが、当時教えてくださっていたお師匠さんがご高齢の方で、私が高校生のときに亡くなられて。師匠亡きあとも、鹿島田にお囃子を残したい、と町内の方々が引き継ぎながら指導を続けてくださって、2010年頃に指導者としてのバトンを受け取りました。指導者といっても、お囃子OBとして地域のお姉さんの立場で教えていくという感じです。同じくOBである同世代の友人と一緒に、23年の春まで指導を続けました。現在は後輩に引き継いで、団体の代表として見守っています。
鹿島田のお囃子は、正確には不明ですが約50年の歴史があります。活動としては、鹿島田のまちにお囃子を残すのが目的ですが、私の裏テーマに、お囃子を通じて子どもたちに自分のまちを好きになってもらいたいという想いがあって。指導の対象は小学生なのですが、ただお囃子を上手になるだけじゃなくて、町内のお祭りやイベントで演奏させてもらう=色んな人に出会う=自分たちが鹿島田を盛り上げているという空気を感じて愛着をもってもらいたいんです。お囃子の団体なのに、お祭りでダンスを踊ってもらったこともあります。
地域愛を散々刷り込まれてしまったので(笑)、お囃子をやっていた子どもたちはきっと鹿島田の事を好きでいてくれてるんじゃないかな。
私たちは地域に愛着を持っているので、関わる人たちにも同じように愛着を持ってもらえるようになるのがうれしいです!

お問い合わせ

■WEBサイト

https://lit.link/igabuyou

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次回のエースはふるさとファーマーズ 石井雅俊さんです。

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