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【実施報告】誰でも3時間でマスターできる!市民活動のためのSNS活用術~Facebook入門編

【第5回パワーアップセミナー】
誰でも3時間でマスターできる!
市民活動のためのSNS活用術~Facebook入門編

開催日時:2017年9月30日(土)午後1時半~4時半開催
参加者:30名
講師:株式会社世田谷社 
酒井 隆(さかい たかし)さん
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第5回目のパワーアップセミナーは、昨年も申込殺到で大人気だったFacebook講座です。
今回は、Facebook入門編として、1)見たことがあるが使ったことがない、2)これから使いたいと思っている、3)アカウントは取ったがよくわからないのでほとんど使っていない、4)なんとなく使ってはいるが機能や設定についてあまり理解していない、といった方々を対象に、まずは個人でFacebookとは何なのか、Facebookで何ができるのかを知り、Facebookの仕組みを理解したうえで、市民活動のための情報発信ツールの1つとしてどのように活用できるか、を考えてもらうこと目的にしています。
講義はSNSとは何か全体像を俯瞰したうえで、Facebookとは何か、Facebookで何ができるのか、といった導入から始まりました。


1.SNSとは? Facebookとは何?
広義には、社会的ネットワーク構築のできるサービスやウェブサイトであれば、ソーシャル・ネットワーキング・サービスまたは、ソーシャル・ネットワーキング・サイトと定義されます。
狭義には、ソーシャル・ネットワーキング・サービスとは「人と人とのつながりを促進・サポートする、コミュニティ型の会員制サービス」と定義されます。つまり、ネットワークづくりとコミュニケーションが同時にできる機能を持っています。
沢山あるなかで、Facebook.Incが運営するインターネット上のSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の1つがFacebookです。
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【代表的なSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)のすみ分け】
実社会のネットワークに近い:Facebook   
興味関心・コミュニケーションが中心:Twitter
写真や動画を介して:Instagram, YouTube 
プライベートが中心:LINE
2.Facebookの基本機能/Facebookでできること
・友人が投稿した近況、写真、リンク、参加しているコミュニティからの情報が得られる
→「ニュースフィード」
・コメント、「いいね!」、「シェア」などを通じて共感や関心を示して広めることができる。
・自分の近況・関心事を投稿し、友達に伝えることができる →「タイムライン」
・写真や動画、Webページ(リンク)の共有、イベント告知
・プロフィール(職歴、学歴、居住地、生年月日、趣味、プロフィール写真の掲載 →「基本データ」
・訪問場所やライフイベント(就職・結婚・引っ越し)などの記録
・ダイレクトメッセージの送受信 →「Messenger」
・同じ趣味や関心を持った人たちが集まる「コミュニティ」への参加
→「Facebookページ」「グループ」
・企業・団体のPRやファンとの交流 →「コミュニティ」を作成
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3.Facebookを使う上でのプライバシーとセキュリティについて
Facebookは情報発信・収集に便利なSNSツールですが、不特定多数の様々な人に見られていること、有象無象の様々な情報が入ってくることを意識する必要があります。それらを管理するのがプライバシーとセキュリティの設定であり、自身のプロフィール情報や投稿についての公開範囲に関しては、ユーザー自身が設定を行いコントロールする必要があります。
Facebookを使用するうえで重要なプライバシーとセキュリティの設定方法について、実際に、酒井さんがご自身の設定画面を公開し、操作しながら説明をしてくださいました。
a)公開範囲のコントロールをする
・掲載する情報の公開する範囲を「全体に公開」「友だちまで」などに設定します。
・「プロフィール情報」→利用のスタンスに応じて、基本、表示させたい情報だけを登録します。
・「投稿」→市民活動情報は多くの人に見てもらえるようにすることが望ましいが、個人的な内容などは公開範囲を限定してもOKです。特に人の顔が写っている写真などは公開する際は注意が必要です。
b)受信する情報のコントロール
Facebookを利用する上で、受けとる情報の取捨選択も大切な要素です。
ニュースフィードについては、Facebookが「ユーザー本人にとって有益で、関係性が深い情報」とした投稿が表示され、個々のユーザーにマッチした情報を判断する仕組みは「エッジランク」と呼ばれており、「親密度」「重み」「経過時間」の要素に影響されるといわれています。
・親密度=普段から「いいね!」コメント、シェアなどのアクションをしている関係かどうか
・重み=シェア>コメント>いいね! 
・経過時間=新しいものほど表示されやすい
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c)セキュリティ・プライバシー設定
・セキュリティとログインに関しては、パスワードの変更や、普段使用していない機器からログインがあった場合の通知設定、ログインした機器や場所を確認することもできます。
・プライバシー設定とツールについては、コンテンツを見たり、連絡できる範囲が設定できます。
・他者によって写真や投稿に自分がタグ付けされたり、自分のタイムラインに投稿されると、さも自分が行なった投稿のように、タイムラインに表示されます。
「他者による自分のタイムラインへの投稿」「他者によるタグ付け」関連については、設定しておいた方が望ましいとの説明がありました。
d)プライバシー設定の確認
PC画面右上の「?」マークから「プライバシー設定の確認」を選択すると。3ステップでプライバシーの確認ができます。ステップ2から「アプリ」の設定も確認しておきます。
「アプリ」には色々ありますが、使用する際に「公開プロフィール、メールアドレス、写真」などの個人情報を受け取るように設定されている場合も多いため、渡す情報は必ずチェックしてできるだけ渡さないように気をつけます。「他の人が使用しているアプリ」の設定についても、基本チェックを全て外すようにします。
4.投稿のヒントと役立つ機能
Facebookは情報発信・共有に便利なツールであり、市民活動・地域活動団体ツールとして活用できますが、まずは個人で発信をして、どのように情報発信・収集できるのか、自分の発信した情報が、誰にどのように共有されるのかを知ることが大切です。
a)投稿のヒント
投稿のコツは、「あまり長い文章にしない」「画像や動画を使う」(動画は2分以内がベスト)、「投稿の一行目に【 】などで囲った見出しを付ける」「ハッシュタグ「#」をつけて投稿」「年中行事をからめた投稿」「ウェブサイトやブログへのリンクをする」「対象を絞り込んだ投稿」「クイズなど、閲覧者からコメントをもらいやすい内容の投稿」、Facebookページを使用する場合は、「インサイトで反応をチェックする」などがあげられます。
b)情報発信・収集する時に便利な機能
情報発信・収集するときに便利な機能として、自分の投稿や「いいね!」などが新しいものから順に全て列記される「アクティビティログ」、気になる投稿やリンクを保存できる「保存」、気になる投稿にコメントが付いたりした場合に通知が来る「お知らせをオン」などの機能があります。
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5.団体で使える「Facebookページ」を知ろう
Facebookページは、団体のホームページやブログ同様に情報発信の場として活用できます。
ホームページなどと違うのは「いいね!」をしてくれた人や投稿に反応してくれた人とのつながりが明確になる点です。そういう人たちと交流し、また、関わってくれる人同士の交流を生み出す場として期待ができます。
Facebookページの作成と管理は個人アカウントから行う
・団体としてFacebookアカウントを作るのではなく、団体メンバーの個人アカウントでFacebookページを作成します。作成者が管理者となりますが、管理者は複数設定ができるので交代も可能です。
酒井さんご自身が持っているFacebookページを使い、Facebookページの作成の仕方をステップ毎に説明して下さいました。設定の説明があり、解説・管理・活用方法についても解説がありました。
a)Facebookページの立ち上げ
画面右側の「▼」を開き「ページ作成」を選択→ページタイプ(カテゴリ)の設定→ページ情報とユーザーネームの設定→プロフィール写真・カバー写真の設定→ページのカバー写真(元のサイズは最低幅400ピクセル×高さ150ピクセル必要)
b)各種設定
・公開範囲→ページの立ち上げ作業中などは、公開範囲を非公開にしておくことができる。
・ビジター投稿→ページにアクセスした人に投稿を許可するかどうか。
・ニュースフィードのターゲットと投稿のプライバシー設定→投稿時にターゲット範囲設定ができる
・ページの役割→管理者を設定できる
・ページの優先オーディエンス→ターゲットにしたいオーディエンスを設定。ターゲットになる推定人数も確認が可能(地域、年代、性別、趣味・関心、言語)
・基本データ(ページ情報)→ページの基本情報を埋める。個人情報とは違い、できるだけ多くの情報を掲載した方が望ましい。
・その他→「コールトゥアクション」(Call To Action 行動喚起)を設定。
「コールトゥアクションを作成」をクリックし、ユーザーにとってもらいたい行動を選択し、そのリンク先のURLを設定。(「お問い合わせ」を設定し、団体のウェブサイトへ誘導するなど)
投稿アカウントの切り替えに注意点!
「Facebookページ」として投稿するか、「個人ユーザー」として投稿するかを切り替えることができます。アカウントの切り替え忘れに注意が必要です。
1)Facebookページ 投稿の機能
・「予約投稿」→投稿の日時を指定できる。
・投稿への注目度を上げる → トップに固定
・「イベント」→イベント開催にあたり「招待メッセージ」を送付したり、「アンケート」を使って参加者情報を集めることができる
2)「ページインサイト」Facebook ページへの反応を確認し投稿内容に反映させる機能
Facebookページへの「いいね!」増減や投稿の閲覧数などのデータを確認することが可能で、その情報をもとにどのような投稿が効果的かを検討し反映することができます。どんな投稿に人気があるかをチェックし、投稿のタイミングを検討し、どのような人がファンになっているか知ることは重要です。
・いいね! …Facebookページへの「いいね!」の数、「いいね!」の数の経時変化、「いいね!」の発生場所を確認できる。
・リーチ …リーチとは、投稿が配信された人の数のこと。投稿に「いいね!」やコメントをしている利用者の数、シェアしている利用者の数も確認できる。
・ページビュー …利用者が最も多くの反応したFacebookページのセクションや、どのサイトのどのページからアクセスしてきたか(Facebookや検索エンジンなど)を確認できる。
・投稿 …投稿の1日ごとの内訳や、クリックや「いいね!」などの反応をしている利用者の数を確認できる。ステータス、写真、動画など投稿タイプを確認することで、より詳しい情報も把握できる。
・利用者 …そのページを見ている人々
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最後に、団体でFacebookを活用するポイントは次の3点です。
★Facebookに即効性はないので、未来のファンやリピーター獲得に向けて、地道に自分のアカウントで団体の投稿にいいね!やシェアをすることで拡散する
★Webサイト、チラシなどで、Fecebookページがあることを知らせる
★1人で全てをやらずに、団体のいろいろなメンバーに関わってもらう

参加者のみなさんも、持参されたご自分のPCやタブレット、スマートフォンを見て確認されていました。
使用しているツールによって見え方は異なりますが、基本設定の方法は同じです。
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【アンケートから】
「Facebookページの作り方、活用法、細部にわたり教えてくださり、良かったです。便利機能がたくさんあり、作成します」
「いつも妻から教えてもらっていたので、大変勉強になりました。Facebookに関する本をさがしたが、古すぎて読む価値がなかった。」
「基本を教えていただけると思っていたので、期待以上でした。キャンセルのウェイティングにのせてもらい、参加できるとの連絡を受け、今日は良い日になりそうだと思っていました。」
「画面を投影しながら1つずつ説明いただけたこと。自分のタブレットでも同時に確認しながら話を聞けました。資料もわかりやすかったです」
「かなり細かい設定ができることがわかりました。帰ってからセキュリティ強化しようと思います。」
「ページ作りに関して詳しく知ることができました。ページを作るつもりでいて、なかなか作れませんでしたが、これで本腰を入れられそうです。」
「後半の「団体で使える「Facebookページ」を知ろう」で色々なことができることを知ったので、活用できるようにしたいです。」
「あいまいな用語がクリアになった。」
<講師紹介>
酒井 隆(さかい たかし)
株式会社 世田谷社
003年より、(公財)せたがや文化財団生活工房にて、主に市民活動・NPO支援業務に携わる。2008年より現職。主にウェブサイト・印刷物制作、イベントや講座・研修の企画実施などを通じ、“市民活動支援”“まちづくり”を行っている。
共著書に「WordPress逆引きデザイン事典PLUS(翔泳社)」など。
高津区在住。二子新地のアート×コミュニティスペース「にこぷら新地」を運営するNPO法人DT08の理事。趣味は編みもの。

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