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川崎市アマチュア無線情報ネットワーク「災害時の代替通信に」

揃いのゼッケンを着け、並ぶ6人の男性

川崎市総合防災訓練には毎年、「川崎市アマチュア無線情報ネットワーク」のメンバー(=写真)が参加している。地域の被災情報を、同団体のセンター局を経由して市の災害対策本部へ伝える訓練をする。

阪神淡路大震災でのアマチュア無線家の活躍に共感し1995年12月に設立。96年には川崎市と非常時の協力協定を結んだ。会員は45人。

趣味としてのアマチュア無線と防災行政無線は免許区分と周波数帯が異なり、通常は相互に交信できない。災害により固定電話も携帯電話も使えない非常時に備え、2014年からは市の行政防災無線機2台を会員宅に借り受け、区役所など市の機関と同等の役割を任された。

台風19号が接近した10月12日。朝8時より34時間連続で、他のアマチュア無線局からの非常通信の待ち受け活動と定時交信を自主的に実施。市内地図と町名一覧を準備し9人の会員が自宅待機したが、市内では電話の大規模な通信障害は発生せず非常通信は行わずに済んだ。

毎月第1、第3日曜日の夜にはメンバー間で定期的な交信を行ない、通信状態の確認をして非常時に備えている。会長の榎本武さん(79)は「今年の台風で改めて防災を真剣に考え始めた。当会を知ってもらえるようにイベントなどを実施したい」と語る。問い合わせはメール(kawasaki.hamnet.info@gmail.com)で。

(2019年12月7日 神奈川新聞掲載 市民記者・諸富滋)

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