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多様な学びプロジェクト 街に子どもの居場所
「多様な学びプロジェクト」は、孤立しやすい不登校の子どもとその保護者の支援に取り組んでいる。
代表の生駒知里さん(44)=写真、川崎市高津区=は、長男が不登校になったことから、子どもたちが安心して立ち寄れる「とまり木」のような場を地域に作れないかと考えるようになった。2017年、交流サイト(SNS)で呼びかけたり、施設などを直接訪ねたりして、協力を依頼した。
次々と賛同者が現れ、「街のとまり木」の輪は市内で82カ所、全国で約420カ所に広がった。さらにオンラインで、保護者や支援者向けのサロンや講座、子どもが学べる授業なども開いている。
同市中原区のとまり木の1つ、コミュニティースペース「感泣亭」のオーナー小山正見さん(74)は「生駒さんが居場所の必要性を熱心に話され、協力しようと思った」と話す。ここでは月1回「木々のうた」が開催され、小学生から高校生までの子どもたちが集う。世話人たちとおしゃべりをしたり、絵を描いたりして交流を楽しんでいる。
現在、居場所の地図「かわさき『街のとまり木マップ』」を製作中。公共施設や学校などに10月に配布予定だ。生駒さんは「マップが活用され、家庭以外の場とつながるきっかけになれば」と語る。
問い合わせは団体ホームページ(https://www.tayounamanabi.com/)。
(2022年9月22日 神奈川新聞掲載 市民記者・安達朝子)