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U50   第34回 岩川 舞さん

アンダー50として、2018年から2024年3月まで、
50才未満の若手市民活動家へインタビューを重ねてきました。
「活動を始めたきっかけや思い」など、
62名それぞれの軌跡が
多くの方々へのエールになるよう願っています。

岩川 舞 さんプロフィール

いしかわまいさん

「新川崎タウンカフェ」店長
「鹿島田DAYSコワーキングカフェ」店長
「さいわいソーシャルデザインセンターまちのおと」コーディネーター
幸区勤務

「新川崎タウンカフェ」って?

いしかわまいさん

2016年11月にオープンした新川崎タウンカフェは、カフェの機能はもちろんのこと、人や情報の交流、地域の活性化をはかることを目的とした活動を行い、地域の「居場所」として機能しています。「cafeから始まるおもしろまちづくり」をキャッチフレーズに、「まちの交流交差点」をコンセプトに運営しています。サラリーマンがパソコンをたたいて仕事している傍らで、趣味の会のサークルがお茶するような、おおらかなカフェの時間が流れています。
カフェのオープン前には、コミュニティカフェフォーラムを開催して、私たちのカフェを知ってもらう活動や、地域団体さんたちに会い、地域の情報を聴き、活動内容や抱えている課題などを教えてもらいました。こうしたスタイルは今でも変わらず、みんなで共有することで、他の団体や個人で活動する方につなげることが出来ます。それは日頃、嬉しく思っていることの一つです 。

立場を超えた交流会や勉強会

説明会

また、タウンカフェと共に活躍したいボランティアの募集説明会も数回実施しました。
「何をしたいか」「どんなまちにしたいか」という想いを、カフェを拠点に生かしてもらい、料理が好きな人にはキッチンを、接客が合うならフロアーを、取材や編集が得意ならまちの情報誌を行うなど、その方にあった活動に寄り添い、ときにはスタッフも交えて交流会や勉強会を実施しています。立場を超えた交流会や勉強会は、私達にとってとても大切な時間です。
店内にずらりと並ぶ小箱ショップについては、姉妹店である港南台タウンカフェのノウハウを生かし、開店前に説明会や体験ワークショップを数回実施しました。多くのハンドメイド作家さんに来場いただき、現在では約80名の作家さんが出店しています。ハンドメイド作品を通じて作家同士の交流やつながりもできてきており、店内はいつも和やかな雰囲気です。

店内のスイーツ

店内で取扱うスイーツやパンは、元住吉の社会福祉法人しいの実会「しいの実工房」の無添加スイーツやお菓子、就労継続支援B型セルプきたかせ「あんてろーぷ」さんのパン、地元の名店グーグーベーカリー(GU-GU-BAKERY)さんのパンを店頭にならべています。 今となってはオープン前の目まぐるしい日々が懐かしいです。なんといっても、炎天下のチラシ配りや地域のリサーチは忘れられません(笑)。

4年間の変遷と現在

キッチンボランティアの募集

おかげさまで5年目に突入です。小箱ショップもこれまで累計230名の作家さんにご利用いただいています。「小箱サロン」という作家さんの集いもあり、ディスプレイや販売ノウハウ、小箱ショップ運営についての意見交換も行われて作家同士の交流もあります。
最近は、季節柄、卒業や入学用のアクセサリーやお雛様などが並んでいますよ。納品される作品は毎日変化があり、オンリーワンを楽しめます。また、作家さんによる「小箱スクエア」は、ハンドメイド教室や販売会を通じて新たな出会いや交流のきっかけづくりにもなっています。
一方、呼びかけに集まってくれたボランティアもスタート時の8人から、約20人と登録者が増え、その中から生まれた「ハッピーサロン」という地域交流イベントも好評です(現在新型コロナウィルス感染拡大防止の為イベントは実施しておりません)。
これまでに地元酒店の店長から「発酵と醸造」を話していただいたり、地元薬局の管理栄養士さんには「アンチエイジング」のお話を伺うなど、多彩な地域のゲストの方に活躍いただいています。また、カフェ営業中には「音楽通りin cafe」のタイトルで、オカリナやピアノ演奏を続けています。カフェスペースでは、パンやスイーツを販売ラックに置き、手網焙煎のコーヒーも評判です。今ではこれを目当てに来店されるファンもたくさんいらっしゃいます。

そして2018年には姉妹店として、「つながる」をテーマにした「鹿島田DAYSコワーキングカフェ」がオープンしました。駅から30秒という立地の良さで、ビジネスパーソンの使用率が高いですが、地元団体や町内会など会合でご利用頂くこともあります。エリアマネージメント機能も担っており、これからの鹿島田が楽しみです。

「まちのおと(さいわいソーシャルデザインセンター)」の設立

まちのおと

今年の1月12日には、「まちのおと(さいわいソーシャルデザインセンター)」をカフェ内の一角に設立しました。ソーシャルデザインセンターとは、地域活動を行う団体や個人、行政等を結びつける中間支援機能のことで、市内では多摩区に続き、幸区は2番目の設立です。4人のテーブル席を用意しており、幸区内在住または幸区で活動を始めようとしている団体(個人)の皆さまは無料でご利用いただけます。ホワイトボードやPCモニター等も用意しており、会議や簡単な作業などにお使いいただけます。
地域活動などのチラシも配架しまので、ここから情報発信もできますし、活動相談も私たちがサポートします。お気軽にお問い合わせください(新型コロナウィルス感染拡大防止の為、当面の間お席は3名様までにしております。利用には事前の団体登録が必要です。詳細などお問い合わせください)。

最後にメッセージを

交流会やワークショップ

私がこの仕事に就くきっかけは、仕事と子育ての狭間でSOSを出せずに日々に追われている、働くお父さんやお母さんのために何かサポートできる仕事がしたいと思ったことです。地域活動はおろかコミュニティカフェという名称すら知りませんでしたが、友人から武蔵新城にある「メサ・グランデ」を教えてもらいソーシャルビジネスの相談にお邪魔していました。 そこで幸区でコミュニティカフェスタッフの募集があることを教えてもらい、すぐに応募しました。思い立ってから15年勤続した仕事の退職を決意するまで、3ヶ月くらいだったと思います。

今の仕事では「無駄な時間を大切に」と学びました。効率重視の仕事から一転する考え方なので、切り替えるのに少し時間がかかりましたが 今ではプロセスを大切にして仕事に取り組んでいます。たくさんの人に支えられて、本当に充実した毎日です。育児に仕事に辛かった経験があってこその今ですが、日々気をつけていることは、ただひとつ。タウンカフェが安全、安心なホッとする場所であることを続けていくことです。将来はいつか自分のカフェを持ちたいですね。
これから活動を始める人にアドバイスできるとしたら、自分のやりたい事はその想いをできるだけたくさんの人に話す、発信することです。私は打ち明けた友人からの情報でこの仕事に出会いましたし、今でも手伝うよ!と言ってくれる仲間がいます。 自分の信念は必要だけど、仲間との共感と笑顔はもっと大事かもしれません。

3月には「まちづくり応援フォーラムmini」を開催します。ご興味のある方は、ふらっとタウンカフェにお寄りください。美味しいコーヒーとともにお待ちしています!

お問い合わせ

<問い合わせ>
TEL/FAX 044-555-0233
メール:kawasaki@town-cafe.jp

2020年1月26日取材 レポーター 町田香子

次回のエースは「紙しばいや もっちぃ」こと望月 晶子さんです。

「紙しばいや もっちぃ」こと望月 晶子さんへ一言

いしかわまいさん

活動をひろげているもっちぃ!躍動的な紙芝居が楽しくていつも釘付けになります。これからも応援しています!

バトンを受け継いで 岩川 舞 さんへ一言

もちづきしょうこさん

テキパキと仕事に采配を振るう岩川さん、いつも尊敬しています。こんど、一緒に仕事がしたいです!

(C) 2022 公益財団法人かわさき市民活動センター 
市民活動推進事業