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【8月10日神奈川新聞掲載】川崎中原の空襲・戦災を記録する会 戦争起きない社会に

川崎中原の空襲・戦災を記録する会のみなさん

1945年3月10日の東京大空襲からほぼ1カ月が過ぎた4月15日、「川崎大空襲」で川崎市内は臨海部を中心に被災した。

「中原区にも空襲被害があったのでは」と関心を抱いた発起人の一人が仲間を募り、2009年に「川崎中原の空襲・戦災を記録する会」を設立。現在の会員数は15人で、中島邦雄さん(88)=写真中央=が会長を務めている。

町内会の紹介で、約1年かけて体験者の聞き取り調査を実施。その後、区内にあった軍需工場の歴史を調査した。12年には地道に集めた証言を編さんし、『川崎・中原の空襲の記録』2千部発行した。

多くの軍需工場の存在が空襲の標的となった理由の一つとされるが、戦後、米国に接収された土地は、市民運動もあって1975年に全面返還された。現在の中原平和公園や県立住吉高校はその跡地だ。

2011年からは「中原空襲展」を中原市民館で開催。空襲の日に合わせて毎年4月に実施している。記録や爆弾の模型を展示、被災状況や証言を紹介する。高齢化で体験者の証言が得にくくなる中、新たな情報が寄せられることもある。

「自分の住む町の過去を知り、戦時中に何があったかに思いをはせ、二度と戦争が起きない社会になってほしい」。事務局の對馬労さん(75)=写真左=は願う。

問い合わせは對馬さんへメール(ma24zart999@yahoo.co.jp)で。

(2023年8月10日 神奈川新聞掲載 市民記者・島田悦子)

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