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【2024年7月11日掲載】川崎区誌研究会 一つ一つ読み解く歴史

1995年4月に川崎市立川崎図書館が開館すると同時に産声をあげた「川崎区誌研究会」。開館に合わせて、郷土史料集を出したいという図書館からの呼びかけに応えたのが同会のメンバーだ。開館記念誌として発行された『川崎区の史話』には、日頃から研究を積み重ねてきた地域の歴史や庶民の暮らしなどがわかりやすくつづられている。

活動は、古文書や石造物の研究に加え、個人に研究発表の場を提供したり、町歩きや図書館及び川崎市文化財団と企画展を開催したりしていたが、最近は古文書の研究にしぼった活動を月1回、同図書館の会議室で行っている。

「明治期の川崎区域は梨や桃の栽培が盛んで、それらを古文書で包んでいたため、多くがなくなってしまった」と小泉茂造代表(82)=写真右前=は語る。

残された古文書を探し出しては、一字一字を丁寧に調べ、公になっていない地域の歴史を読み解いている。現在、読み解いているのは1838年(天保9年)に書かれた「池上家文書」の一つ『御代官様 置御触書 留貝類一件願書』(おだいかんさま おきおんふれかき とめかいるいいっけんねがいがき)「川崎には漁師町がおかれなかったため、漁業の実態が明らかにされていない。読み解くことで新しい発見があるかも」と小泉さん。問い合わせは、小泉さん電話090(4064)8577。

(2024年7月11日神奈川新聞掲載 市民記者・金子ユカリ)

 

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