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【2024年9月12日掲載】若年認知症グループどんどん 社会とつなぐあゆみ
9月21日は「世界アルツハイマーデー」。「若年認知症グループどんどん」が川崎市内の公共施設で月1回2時間開く定例会には、7組前後の家族が参加する。65歳未満で発症する若年性認知症の場合、平日は仕事や子育てで付き添いが困難な現役世代の家族が多いため、参加しやすい土曜日に開催している。
6月の当事者の活動では、季節の野菜や花を題材に絵手紙のはがきを作成。「上手に描けなくても立派な抽象画」と10人程のサポーターが朗らかに盛り上げる。一方、家族は別室で、個々の近況報告や介護の話題に真剣に耳を傾ける。そんな中、「夫が外出を拒む」という悩みに対して「うちはアスリート扱いして『よっ、記録出してきて!』と声をかけると、重い腰を上げてリハビリに行く」とユニークな技が披露され、どっと笑いが起き情報交換に弾みがつく。
2004年、京都市で開かれた国際アルツハイマー病協会の会議に、市内の認知症関連団体で構成する「川崎市認知症ネットワーク」の有志が参加したのがきっかけで、06年に発足。
「若年認知症への社会的理解がない時代から活動を開始し、長年当事者の社会参加の拡大に努めてきた。今後も地域のさまざまな機関やグループと協力しつつ、当事者と家族と共に歩んでいきたい」と共同代表の中川和子さん(76)=写真左=は抱負を語る。連絡は団体HP(https://dondonkawasaki.com/)で。
(2024年9月12日神奈川新聞掲載 市民記者・坂本郁)