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【2025年1月9日掲載】ささえあい麻生 体験広め「わが事化」

車いす体験をする子どもたち

高齢者福祉の仕組みが不十分だった1999年。「ささえあい麻生」は高齢者の居場所づくりを目的に、川崎市麻生区の集会場で月1回、半日のミニデイサービス「くるみの会」を始めた。当時、高齢の家族の送迎をしていた人が、今は参加者として会を楽しみにしている。

活動当初から区社会福祉協議会の依頼を受け、年に3~4回、小中学校で福祉体験授業も行っている。老化や支援が必要な人の身体特性を学び、当事者の心情を理解し思いやりの心を育む。現役の介護福祉士約20人がメンバーで、5人ほどが必要な講師の調整には苦労もあるという。

昨秋は、長沢小学校4年生の総合教育の一環で、高齢者の疑似体験と車いす体験を行った=写真。児童はゴーグルで視野を狭め、イヤーマフで音を聞こえにくくして視聴や聴力が低下した状態を体感。さらにつえを突いて歩き、「高齢者が毎日こんなに大変な思いをしていることを知らなかった」「マットの段差の車いす操作が難しかった」などと気付いたことを発表し合った。

「体験を通して福祉や高齢者に関心を持ち、困っている人を見かけたら声をかけてほしい」と代表の相澤美津子さん(69)。「わが事」として支え合う、やさしい社会を思い描く。

問い合わせは、事務局☎044(969)1203へ。

(2025年1月9日神奈川新聞掲載 市民記者・坂本 郁)

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