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【2025年1月23日掲載】川崎ロケット教室プロジェクトFUEL 「自分もできる」広げ
「シューッ」という鋭い音と白い煙。手作りの小型ロケット=写真右=が勢いよく飛んでいくと、みんなが歓声を上げ、空を見る。高さ約40メートルでパラシュートが開き、落下してくる自作のロケットをキャッチしようと、子どもたちが駆け出す。
晴天となった12月の日曜日、川崎市中原区の等々力運動広場で「モデルロケット教室」(参加費1人2千円)が開かれ、小学生の親子20組25人が参加した。
市民団体「FUEL(フエル)」が市内で開催しているのは、小説「下町ロケット」(池井戸潤)のモデルとなった植松電機(北海道赤平市)開発したプログラムだ。団体代表の伊東悠太さん(34)は、2022年4月に同社の講習を受講。5人の仲間と翌5月から活動を開始し、不定期で教室を開いている。
伊東さんがかって教師をしていた川崎区内の定時制高校には、さまざまな境遇の生徒が通っていた。外国につながる子や貧困家庭の生徒らと接し、自分に自信を持てていない子が多いと感じていた。自らの手で完成させたロケット飛ばすことで、やり遂げる体験をさせたいと考えた。
プログラムに参加した子どもたちは「工作が楽しかった」「パラシュートがちゃんと開いて良かった」と興奮気味に語る。
課題は打ち上げ場所と活動資金の確保だ。情報提供とスポンサーを求めている。連絡先は団体HP(https://www.kawasakirocket.com/)から。
(2025年1月23日神奈川新聞掲載 市民記者・諸富 滋)