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【2025年10月9日掲載】配食グループ「柿の実会」 手渡しで笑顔広がる

できたての手作り弁当が届くのを楽しみにしている103歳宅。「薄い味付けがおいしい。やわらかくて食べやすい」と評判だ。9月第1週の献立は「豆腐ハンバーグ」「冬瓜(とうがん)とサバ缶の煮物」など7品。手渡ししながら、よもやま話が始まり、笑みがこぼれる=写真。
届けるのは「配食グループ『柿の実会』」。1994年4月に設立、メンバーは食生活改善推進員を含む60~80代の8人。「手から手へ、心から心へ」をモットーに、毎月第1・第3木曜日に片平老人いこいの家 (川崎市麻生区)に集まり、正午から15時まで調理し、その後2人一組になって車で配達する。
四半期ごとにレシピ会議を開き、旬の味を取り入れた栄養バランスのよい献立3か月分と買い物担当を決める。買い物担当は、食材の切り方や味付け、分担を決め、調理開始前に説明する。前日に試作するメンバーもおり、高齢者向け工夫に余念がない。
利用者は、口コミやヘルパー紹介の13人。代表の小尾静枝さん(79)=写真右=は「皆さん話題が豊富で、私たちが元気をもらっている。感謝の言葉がうれしく、利用者を増やしたい」と意欲的だ。料理が好き、食べるのが好きな仲間が食を通じて地域の健康を支える。
1食500円、麻生区在住で外出が困難な高齢者が対象。連絡先は小尾さん☎044(951)0937。
(2025年10月9日神奈川新聞掲載 市民記者・坂本郁)