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【2025年12月25日掲載】川崎むすびの会 心晴れる着付け体験
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諦めていた振り袖を着られて、19歳の女性=写真右から2番目=から「きれい」と笑みがこぼれた。成人式に振り袖を着たかった、着せてやりたかったという人たちのために、「川崎むすびの会」は無料の着付け、撮影を随時受け付けている。
この「振袖(ふりそで)ボランティア」と銘打つ活動は、メンバーである約20人の着付け師が支えている。応募があると、メンバーの着物や小物から希望の色にあわせて複数提案し、選んでもらう。並行して手配するヘアメーク、カメラマン、着付け会場や撮影場所の費用などはメンバーの手弁当だ。常設の場所はなく、川崎市大山街道ふるさと館(高津区)の雰囲気ある和室や溝口神社(同区)などで撮影をし、写真はデータで渡す。
活動のきっかけは、着付け練習の協力者が新型コロナウイルス感染症にかかり、成人式に行けなかったことだ。思い出にと、和装の撮影を提案した。一人も数人も同じと希望者を募り、その反響を受けて2022年に会を立ち上げた。
代表の着付け師歴20年の大林都世子さん(44)は、「幾つになっても、成人式で振り袖を着られなかった思いは心に残る。応募して良い思い出に変えてほしい」と語る。ヘアメークやカメラマンのボランティア探しが課題だが、帯を結ぶように着物と人を結ぶ活動への意欲をみせる。問い合わせは団体HP(https://kawasakimusubinokai.wixsite.com/my-site)へ。
(2025年12月25日神奈川新聞掲載 市民記者・御厨勤子)