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【2026年2月12日掲載】久地くらし 神社を地域の縁側に

昨年11月下旬、青空にそびえるイチョウの木の下で第3回「本とコーヒーと。」が開催された。毎月第4週の週末午前中から堰(せき)稲荷神社(川崎市多摩区)境内で、入れたてのコーヒーと月ごとの選書が楽しめるイベントだ。
来場した若者たちは、冒険図鑑を眺め、コーヒーを片手に談笑している。育児休暇中の母親は「境内なので子連れでも安心。出入りが自由で、誰かとおしゃべりできてほっとします」とほほ笑んだ。
2024年夏に4人で設立された「久地ぐらし」は、久地の魅力を発見し暮らしを楽しむまち活ユニットだ。活動地域の久地駅周辺は結婚前の若年層が多く転入しているが、地域になじむきっかけがない。一方で、長年地域に暮らし愛着を抱く住民たちも、転入した若い住民たちとの交流をひそかに願っていた。
そこでメンバーの松本恭子さん(41)=写真右=は本とコーヒーを媒介に、新旧の住民が交流できる場を実現した。共催する金子善光宮司(79)=同左=は「昔のように境内に人が集まる風景がうれしい。新世代の声が集まれば、神社も地域も盛り上がる」と期待しエールを送る。
回を重ねるごとに参加者も増えた。失語症の住民は筆談でおしゃべりを楽しむ。誰もが気軽に立ち寄りいろいろな話ができる地域の縁側として、松本さんは確かな手応えを感じている。連絡はメール(kuji.gu.ra.shi@gmail.com)から。
(2026年2月12日神奈川新聞掲載 市民記者・中島裕子)