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腹話術の会きずな~人に感動、夢、笑いを

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「涙が出るほど思いっきり笑いました」。会場が笑いに包まれ、子どもたちが目を輝かせて人形を見つめる。幕が下りると一斉に集まってくる子どもたち。「人形がどうして話をするの?」と、不思議そうに首をかしげ、人形に近づき恐る恐る手で触れる。腹話術に心を奪われる瞬間だ。
「腹話術の会きずな」の代表のしろたにまもるさん(77)は、「人形が話をする。それは人々の心を捉える不思議な力を持つ、腹話術ならではの魅力です。会場の皆さんの笑みがこぼれ、一体となった時、『この芸を選んで良かった』と感じる最高の瞬間です」と語る。
19才で劇団に入り、一人一芸を目指して選んだのが腹話術。仲間同士のつながりを生かすために同団体を創設。ボランティア活動を開始し今年で12年になる。会員は82人、平均年齢は69歳。「楽しくいきいき」をモットーに勉強を重ね、保育園や小学校、全国の被災地などを訪問している。
「皆さんに喜んでいただけるのがうれしい」と5年目になる西野昭伸さん(75)。定例会の発表で、自作の人形へいとおしそうな眼差しを向けるのは、新宅哲也さん(71)(=写真)。メンバーも生き生きとしている。
「多くの若い人に演じる楽しさを知ってもらい、子どもたちにもっと夢を与えてほしい」。しろたにさんはそう抱負を語った。
(2018年1月6日 神奈川新聞掲載 市民記者・島村艶子)

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