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NPO法人ジェントルハートプロジェクト~いじめのない社会を
「NPO法人ジェントルハートプロジェクト」(小森新一郎代表)は、いじめ問題の解決を目指し、いじめによる自死遺族を中心に川崎市川崎区で2003年3月に設立された。現在7人のメンバーで活動している。
設立のきっかけは、小森さんの一人娘香澄さんが15歳の時、いじめにより自死に追い込まれたことだ。「いじめ」が大きな社会問題であることを知った。
「やさしい心(ジェントルハート)」を育むことが、問題の解決につながると、全国各地の学校や地域で講演会を開催。講演回数は年間100回を数え、法人設立以来通算で1700回に上る。「自分もいじめをしたことがあった」「もういじめない」「大人は何もわかっていない」。中学校での講演後のアンケートには、生徒たちの素直な思いが記される。
いじめに関する法整備を目標に、関係遺族と10年にわたり働き掛けた成果は13年9月に「いじめ防止対策推進法」の成立として実を結んだ。
何年たってもなくならない、いじめ―。「人間、一人一人が違うことをまず知り、お互いが認め合うことが、人として成長する上で大切です」と、小森美登里理事は娘・香澄さんの遺影の前で語る(=写真)。さらなる法整備で、いじめのない「あたたかい学校と社会」を目指し、法人の活動は続く。活動の詳細は団体ホームページhttps://npo-ghp.or.jp/
(2018年9月8日 神奈川新聞掲載 市民記者・増岡健次)