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はるひ野里山学校~成果は自然が答える

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「はるひ野里山学校」は、川崎市最西端のはるひ野・黒川地域(麻生区)の自然環境の維持・保全を目的として2005年に設立された市民団体だ。
主な活動場所は黒川谷ツ公園である。小田急多摩線はるひ野駅北側にある同公園は、湧水が流れ、水田跡の湿地、雑木林が広がる。農村集落であった面影が残り、この環境を守るために、一般開放は月に4回とし、同団体がその運営を担っている。
会員は25人。60代から70代が中心で、開放日と月4回程度の作業日は、ベテラン会員が交代でリーダーとなり、園内の動植物を観察、調査し、記録を残す。管理活動にも精を出し、生態系に大きな被害をもたらす外来生物、アメリカザリガニの駆除は09年から継続している。毎回捕獲数を記録し活動の柱になっている(=写真)。
昨年夏、設立当初からの会員で前代表の村上博さん(77)が5年の年月をかけ、準絶滅危惧の花「イヌタヌキモ」を復活させた。初夏にはホタルも増え、園内の変化に「成果は自然が答えを出してくれる」とほほ笑む。
地域のはるひ野小学校4年生の観察会支援も約10年になる。「草刈りに興味を持った子には鎌の使い方も教える。子どもの目線に立って、今後は観察から一歩進めた体験活動を学校に呼び掛けていきたい」と代表の田宮智さん(73)は話す。
(2017年3月25日 神奈川新聞掲載 市民記者・清水まゆみ)

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