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多摩川河口干潟を楽しく調査する会~豊かな生態系を学ぶ~
風そよぐ青空の下、スコップを手にした子どもたちの声が響き渡る。彼らの目線の先には多摩川の干潟が広がっている。5月17日、活動拠点の大師河原干潟館に、100人を超える親子や学生らが集まった。
ことしで10回目を迎えた「多摩川河口干潟 干潟学習会・生物調査(scop100)」。羽田周辺の水域環境を調査する目的で発足し、2013年の調査終了後も干潟に親しむ活動として続けられている。主催する「多摩川河口干潟を楽しく調査する会」の鈴木覚さんは「干潟に来て、みんなで楽しんでもらいたい」と意気込む。
潮の干満によって砂や泥が堆積し陸地となったり、川底となったりと、さまざまな姿を見せる干潟。子どもたちはスコップなどで採取した泥の中からシジミやカニなどを次々に探し出していく。生き物を採取した後は、干潟館で調査や計測を行い記録に残す。種類別に分類し、大きさや個数を数える。鈴木さんによると、現在、泥の中には数十種類の生物が生息し、場所により種類や大きさが異なるという。
泥まみれの子どもたちは「カニがたくさん捕れて、とても楽しかった」と満面の笑み。豊かな生態系に触れ、楽しみながら学ぶ。発見の喜びとともに参加者にも笑顔が広がった。
(2015年6月13日 神奈川新聞掲載 市民記者 及川 真梨)