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川崎個人タクシー協同組合~笑顔励みに交流続く~
川崎個人タクシー協同組合の有志グループは、知的障がい児入所施設「川崎市中央療育センター(旧しいのき学園)」の子どもたちを毎春、ドライブに招待している。ことしで37年になる。
一人の運転手が学園まで親子を乗せた時、外出もままならない状況を知り、自分たちのタクシーでどこかに案内できないか―と提案した。「一緒に楽しみながら子どもたちからパワーをもらっている」と共同代表の山岸隆信さん(56)。40代の若手は「最初は先輩に頼まれて参加したが、子どもの笑顔が励みになって7年間続けている」という。
ガソリン代は運転者が負担し、高速道路料金や弁当代などは組合からの支援金や募金で賄う。6月2日には個人タクシー23台に子どもたち39人、保護者7人、職員27人を乗せ、都立葛西臨海公園に向かった。
「山岸さんはことしも1号車なんだ」「名前を覚えてくれたんだね」―。出発前、笑顔の交流が生まれた。また、無口だった子どもが帰りには、「大きな水槽を泳ぐ魚に驚いた」と運転手と会話を弾ませていた。
「先輩から引き継いだこの活動を、若い人たちにもつないでいきたい」と山岸さんは話す。
(2015年7月4日 神奈川新聞掲載 市民記者 高橋喜宣)