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風の泉~かけ算九九でつなぐ~

覚えた九九を大人の前で一段ずつ披露する子どもの様子
「2×1が2、2×2が4」と、かけ算九九表を見つめ読み上げる子どもたち。大人たちがその子どもの目を見てちゃんと聴いてあげることから始まる「かけ算九九暗唱プログラム」。「風の泉」は独自に開発したこのプログラムを使って宮前区内の小学校で学習支援活動をするグループだ。
設立は2010年。地域で人々の関係が希薄になり子どもの未来に危機感を抱いた大人たちが、子どもたちや学校の現状を教育ボランティア体験やシンポジウムを通して学んできた。その中で学習のつまずきは「かけ算九九」から始まることを知った。そこで地域の大人と子どもの関係を築くツールとして「教える」のではなく、寄り添い「褒める」姿勢で一人一人の子どもと向き合う。現在6人が中心メンバーとなり保護者、地域住民と一緒にボランティア活動を続けている。
教室の中で子どもたちは、「今度はここにする」と「九九名人カード」を持って聴いてもらいたい大人を選び机の前に並ぶ(=写真)。1段ずつすらすら暗唱できると星シールがもらえ、カードがシールで埋まると九九名人に。
代表の鴨志田由美さんは「道で自慢げに八の段を披露してくれた子どももいます。地域の子ども全員が九九は言える自信を持てるよう続けたい」と話していた。
(2015年8月8日 神奈川新聞掲載 市民記者 清水まゆみ)

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