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マンション管理組合発電所~防災に備え太陽発電~

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宮前区の小高い丘にあるマンション屋上に、合計12㌗の太陽光パネル42枚が2013年に設置された=写真。建設資金500万円は出資金や借入金、また寄付や補助金からのものでもない。マンション住民の力と工夫で生み出したお金である。
仕掛け人はトーカンマンション宮前平・管理組合理事長の秋里孝寿さん。工事会社の選択や工事方法の工夫で修繕費を黒字化したり、管理人や庭の手入れを自営化して得たりした資金を充てた。きっかけは11年の東日本大震災。計画停電で暗闇の中に放置される経験をして、「非常時にも電気を使えるように」と太陽光発電所を計画した。
エレベーター横に発電量を示すパネルを設置、開始日からの売電総額も表示するなど住民の関心を継続させている。非常時に太陽光の電気を誰でも使えるように防災訓練も行った。「賛同を得られたのは、無償で管理人を引き受けるなど、理事長が一生懸命やっていたからだ」と竹内茂副理事長は振り返る。
この活動に共感した吉岡正子さんは「素人でもできた」ノウハウを広めようと紹介DVDを制作し、今年マンション管理組合発電所を設立した。「日本人に必要なことは他人任せにせず自ら行動すること。私も自ら行動すべきと思い代表を引き受けた」と語る。
(2015年11月7日 神奈川新聞掲載 市民記者・高橋喜宣)

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