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クローバー韓国語学堂~母語学習で「新手法」
韓国にルーツをもつ子どもたちが母語を学ぶ場所は年々限られてきている。地域の中で対象となる子どもの数が少ないことや、子どもはレベル差が激しく体系的な学習が成立しにくいため、運営が収益につながりにくいことも提供する団体が増えない原因という。
川崎市幸区にある「クローバー韓国語学堂」の代表、朴海淑(パク・ヘスク)さん(53)(=写真)は、「母語と日本語の上達は相互依存の関係にある。学習意欲の高い子どもたちに母語を学べる環境を整えてあげたい」と考え、昨年から新たな試みに挑戦中だ。
3年間、韓国語を継続学習した小学生3人を、大人の初・中・上級クラスに1人ずつ参加させ、 授業の成立具合を観察した。子どもは、目で見て耳で聞いたことを素直に覚えるため、理解が早い。子どもが大人の中に入ることで、双方が意欲的に取り組むようになる、というメリットがあることが分かってきた。
「この取り組みが成功すれば、母語を学習する環境が増える。地域で救われる子どもが1人でも増えてくれればうれしい」と朴さんは語る。
今後は、自らの韓国語講師のネットワークを通じて、今回の取り組みから得られた教え方や教材の選び方などのノウハウを伝えていく予定だ。
(2016年4月23日 神奈川新聞掲載 市民記者・渋澤和世)