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れもんぐらす~ハーブで育む先人愛
南武線宿河原駅から二ケ領用水沿いを歩いて7分。「川崎市緑化センター西園」は、約6千平方メートルに芝生公園や樹木の見本庭園などが広がり、地域住民が緑に親しむ場となっている。
「れもんぐらす」は、この一角で約50平方メートルのハーブ園を開く市民グループだ。設立は2012年4月。近くに住む藤田純子さん(79)を中心に、雑草がはびこり、柵で囲われていた場所を地域住民が活用する許可を得て、草取りから始まった。柵を外し、整地、樹木の剪定(せんてい)などセンターの協力も得ながら5年目になる。
現在10人が所属し、毎週木曜日が活動日。ハーブ園では約80種類のハーブが育てられ、訪れる人に親しんでもらおうと一つ一つに植物名、科名、解説などが書かれた樹名板をつけている(=写真)。作業中、園内を散歩する人から声をかけられ、ハーブの話が弾むといった交流も生まれている。
「両親の介護でアップアップの日々。ここでおしゃべりをしながら土に触れ汗を流す時間で、自分をリセットできる」とメンバーの一人は話す。
藤田さんは、「緑化センターに多くの人が訪れてほしい。先人が残してくれた二ケ領用水の風や木々の恵みを感じ、ハーブを楽しみながら交流してほしい」と笑顔をみせていた。
(2016年5月28日 神奈川新聞掲載 市民記者・清水まゆみ)