文字サイズ 背景色

ホーム最新ニュース一覧 > 市民発 >多摩区ストーリーテリングおはなし万華鏡~読んで覚えて語る

多摩区ストーリーテリングおはなし万華鏡~読んで覚えて語る

おはなし会の立て札の脇に並ぶ6人の女性会員の写真
子どもから大人まで、たくさんの人に「耳から聞くお話」を楽しんでもらいたいと、会を立ち上げ12年。日本や世界の昔話を覚え、自分なりの話し方を研究し、いかに聞き手に感動を伝えるかを目標にしてきた。
多摩図書館や小学校、日本民家園では囲炉裏(いろり)を囲んでおはなし会を行う。絵本や紙芝居など目に見えるものがないので、聞き手はそれぞれ語り手の声だけで物語の情景をイメージする。同じ話でも、語り手が変わると別の物語に聞こえることもあるという。
月1回の定例会では、各自が覚えてきた話を語り、批評し合う。その時間は4時間にも及ぶ。「その語り方では象と亀の違いがわからない」「小人なのに大きく感じるよ」と、お互い上手になろうという気持ちで、厳しいチェックも受け入れる。
代表の黒木昌子さんは、なんとか相手の心に伝えたいと悩むとき「あなたの、あなたらしい語りで良いのよ」と、勉強会で先生から言われた一言を思い出すという。
語っている最中に子どもと目が合ったとき、恥ずかしくて目を伏せる子もいれば、真剣に射抜くような眼差しの子もいる。相手の表情が見えるところが楽しい。話が心に響いてると感じられる瞬間があるからやめられないという。
(2013年3月2日神奈川新聞掲載 市民記者・町田香子)

(C) 2022 公益財団法人かわさき市民活動センター 
市民活動推進事業