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世研話~対話から気づき行動へ

ワークショップ・ツアーで南相馬市へ赴いたときの様子
世研話(せけんばなし)は「対話を通じて自分に気づき、行動を起こすきっかけをつくる」ことを目指し、映像と語りを用いたワークショップ(参加型講習会)を運営している。
会社では、しばしば対立が起きるのはなぜか。代表の須摩修一さん(57)は疑問に思い、異業種交流会に参加した。
その経験から2009年、会を設立。10年、11年には幸市民館市民自主学級「対話のススメ」を企画運営した。
11年、12年と東日本大震災の被災地を訪れ「私たちのことを忘れないで」との被災者の声に何ができるか自問した。その頃、映像を使った自己表現方法に出合い、福島県南相馬市へワークショップ・ツアー=写真=を5回開催。自ら運転するバスの中参加者の対話の場にした。
被災地を見た直後に感想を録音。選んでもらった現地写真をスライドショーにして感想と重ねて見ると思いが鮮明に浮かび、自己理解が深まる。参加者にこの記録をDVDに収めて送り、後日、上映会を開き一緒に振り返る。結果、被災者の苦情を受け付ける電話オペレーターの職に就いたという参加者も現れた。
「知らない間に自分が変わっていくきっかけをつくりたい」とは須摩さん自身への言葉でもある。
(2013年5月18日 神奈川新聞掲載 市民記者・高橋喜宣)

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