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サークル地図の旅~歴史や暮らしを探る
多摩市民館の講座「地図の旅を楽しもう」(1999年)から生まれた「サークル地図の旅」=横山正幸代表(77)=には、地図が好き、旅が好き、仲間がいると楽しい―という人たちが集まっている。
地域につながりを求めて参加した人や、子どものころ父親に見せられた地図に感動して好きになったという人もいて活動の中で地図を学び合い、実際に旅に出て楽しむこともある。女性会員から「皆さんが気持ちよく教えてくれるので楽しく知識が増えます」との声もある。
会員は「地図を見るとそこにどんな生活があるのか、なぜそうなのかと知りたくなる」という。東日本大震災の津波を免れた岩手県宮古市のある地区は、地形図を広げてみると高台に向かう道路に沿って医療福祉ゾーンや住宅地が広がる。さらに調べると、1933(昭和8)年の大津波の後、住民が計画的に造り上げてきたという歴史が分かった。
活動では旅の体験を文書にまとめる。そのときに再び「なぜ」を思うこともある。会員は「地図の旅は知のゲームです」。地図への関心を深め、次々に浮かび上がる「なぜ」を調べていくと、地形の変化やいく筋もの歴史をたどることもあるからだ。活動実績は毎年、市民館のギャラリーで展示公開する。サークルへの入会も呼び掛けている。
連絡は横山さん 電話 044-900-0839。
(2017年11月18日 神奈川新聞掲載 市民記者・小島博記)