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南平ふれあいルーム~高齢者の孤独死防ぐ

見守り活動をするメンバーの写真
南平耐火住宅15棟(宮前区南平台)では、世帯主の62%が65歳以上で、全世帯の約6割が1人暮らし。そうした中、「南平ふれあいルーム」は身守りパトロールや親睦、交流を通じて高齢者の孤立を防ぎ、皆が生き生き元気になるよう活動している。
きっかけは70代女性の孤独死。当時老人会の会長だった斎川渡さんはこのことを悔い、1人で見守りを始めた。2011年には会を設立し代表となる。自治会を通じて70歳以上の高齢者にアンケートを行い、要望のあった34人の見守りを開始した。
元気の目印はベランダのタオル。2日間出ていないと電話で安否確認をする。大内正刀さん(70)と毎朝2人で見守り活動をしている高橋昭さん(72)は「私は会では若手。80歳の代表を少しでも楽にさせたいと始めた。皆が声を掛けてくれるので苦労はない」と話す。見回り中に具合の悪そうな男性を見掛け、病院に連れて行った。2週間後にみとり、孤独死を防いだ。
また、市から空き住居を提供してもらい、高齢者がいつでも集まれるふれあいルームを開設。月1回、集会場でふれあいサロンを開き歌声喫茶などを行っている。
「お年寄りは助け合うことが必要だ。人と出会うことで生きる力を戻し、老いてなお新しい命を見いだしたい」と斎川さんは話す。
(2014年8月9日 神奈川新聞掲載 市民記者・高橋喜宣)

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