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日本民家園「炉端の会」~古民家 火焚きで守り

囲炉裏で薪を燃やす男性らの写真
市立日本民家園は多摩区の生田緑地にある。急速に姿を消しつつある古民家を将来に残すことを目的とした野外博物館で、江戸時代の古民家など25件は全て、国や県、市の文化財に指定されている。
「炉端の会」は、古民家に関する基礎を学んだ有志らが民家園の運営に協力したいと、1994年8月に設立した。ことし20周年を迎えた。シニア世代を中心に計約250人が自然豊かな約3万平方メートルの園内で活動している。
休園日を除く毎日、2~5棟で実施している囲炉裏(いろり)の火焚(た)きと、来園者へ解説する「床上公開」が主な活動。囲炉裏で薪(まき)を燃やすと建物は乾燥し、茅葺(かやぶ)き屋根はいぶされ殺虫効果を生む。古民家の維持、管理、保存には欠かせない作業だ。来園者は当時の生活用具が残る床上で、煙と炎が揺れ動く囲炉裏を囲んで懐かしい古民家の魅力も体感できる。
そのほか、囲炉裏で燃す薪の準備に協力したり、畑や庭にソバやコンニャクなどを植えたりして、里山の風情を添える。来園者が要望する多様なコースや時間に応じてガイドもする。民具の点検、障子張りなどもあり、それぞれが特技や知識を発揮している。
野田滋郎会長は「さらに文化財保護につながる活動にしていきたい」と意欲的に話している。
(2014年10月4日 神奈川新聞掲載 市民記者・菅原登志子)

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