公益財団法人かわさき市民活動センター

「ハーイ、始まりますよー！」。若いママたちの呼び掛けに、子どもたちは待ちきれない様子でわれ先にとお座りする。川崎区貝塚町内会館の1階。読み聞かせサークル「ポテトクラブ」の集まりに、未就園児とそのママたちが詰め掛ける。
「絵本を通して楽しい子育てを、そして地域の親子の懸け橋にしたい」という思いは、サークル結成から13年間、代々受け継がれてきた。　最初は、喫茶店の2階の部屋を借りて出発した。あの手この手で準備した絵本選びや手遊びは、子どもたちを夢中にさせ、大騒ぎだ。時には本好きに成長したちびっ子が、読み手となって登場する。
「うまくできたよー」の声に緊張した顔がいっぺんにほころぶ。サークル立ち上げ時からのメンバー、佐藤さんに話を聞いた。「いつも、現役のママにリーダーはお任せしています。子どもが大きくなった私たちは裏方で見守り、支えています」。
ママたちの元気な活動は、温かみのある町づくりとなり、本好きっ子を確実に増やしている。
（2011年4月16日　神奈川新聞掲載　市民記者・町田香子）