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NPO法人アルコールケアセンターたんぽぽ~仲間と断酒 人生回復

ミーティングの様子
自分の飲酒行動をコントロールできず、飲酒を繰り返す「アルコール依存症」。入院し治療を受けることで回復するが、一口の酒で、また飲み続ける。そうして死を迎える人も多い中、断酒を続け人生を回復したい人たちの自助グループがある。
その一つアルコールケアセンターたんぽぽ(吉原秀男理事長)は高津区溝口で毎日(365日)、断酒を誓うミーティングを行っている=写真=。所長の井上一郎さん(49)は「アルコール依存症から回復するには、病気であると自覚すること、仲間とつながり癒されること、そして実現可能な希望を持つこと」と言う。
ミーティングは「アルコール依存症のAです」との自己紹介で始まる。「たんぽぽに来て1日のリズムをつくり、1日の断酒が続いている」と成果を言葉にする。
依存症のBさん(50代男性)は「ここに来ることで飲まずに1日を過ごせます。感謝しています。自分にとってたんぽぽは他には探せない場所」と話す。アルコールにまつわる経験談を共有できる仲間と同じ病気に向き合い、苦い経験も言葉にすることで、「飲みたい」へ振れる気持ちを乗り越える。
井上さんは言う。「みんな、元は繊細な人たち」。そこに「一緒に断酒を続け、人生やり直そうよ」との呼びかけが聞こえる。連絡先 は電話044(822)0699。
(2011年12月3日 神奈川新聞掲載 市民記者・小島博記)

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