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ひっきいず~紙とペンこれさえあれば

講習会の様子
「聞こえの不自由な方がどこにでも参加できるように」。そんな目的で発足した要約筆記ボランティアグループ「ひっきいず」。今年で12年目を迎えた。
要約筆記者とは、話し手の言葉をその場で文字にして伝える「聞こえ」のサポーターである。その入門講習会が、多摩川の里身体障害者福祉会館で2月から開かれている。受講者は、自分の書いた文章がOHP画面に映し出されるとその大きさに思わず目を見張る。
活動の中心は、聴覚に障がいのある大学生の隣席で行う、講義の要約筆記だ。メンバーの筆記で「ああ、そうか、わかった」とパッと明るくなる学生の顔を見るとなんともうれしくなる。聴覚障がい者のパソコン講習会も人気だ。
使い方を理解した参加者から「メール開通!」の文字がメンバーのPCに飛び込んでくる。リーダーの増井賀子(のりこ)さん=写真=は語る。「要約筆記活動の魅力は、それを必要としている方と共に学び、共に生きる喜びです」。6人で始めたこのグループが30人にも増えた理由がそこにある。
(2009年2月28日 神奈川新聞掲載 市民記者・町田香子)

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