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戦争を語りつぐ会~握手しながら伝えたい

出前講演の様子
後藤千代子さんは「戦争を語りつぐ会」の自主グループを主宰している。きっかけは「語りつごうそれぞれの『戦争』」と題して多摩市民館で高齢者教室に参加したことからだ。それぞれの体験をもとに「劇団民藝」の俳優今野鶏三さんが台本を作り、朗読の練習をする。「皆の体験を聴いて引き込まれた。平和が大事。戦争のひどさをもっと知ってもらいたい」
多摩区の小学校で発表が行われた。子どもたちは静かに熱心に聴いていた。餓死を知らない子どもたちは朗読を聴いて「食べ物を残さず食べます」と感想を書いた。
それ以来7年、出前公演が続いている=写真=。現在会員は12人。高齢者が多く、依頼先への送迎ボランティアがあったら、ともらす。
自らの体験を自らが語る。重たい。広島の原爆で看護した体験、樺太から帰還した体験、子どもが餓死した体験。何度聴いても胸に迫ってくるものがあるという。「私たちはどんどん消えてなくなるのです。だからしっかり握手しながら伝えたい。健康が続く限り」と使命を語る。
(2009年4月11日 神奈川新聞掲載 市民記者・山崎右稀)

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