文字サイズ 背景色

ホーム最新ニュース一覧 > 市民発 >NPO法人 楽~家族の姿見て介護の仕事へ

NPO法人 楽~家族の姿見て介護の仕事へ

理事長の写真
幸区にあるNPO法人「楽(らく)」の柴田範子理事長(61)=写真=を介護の仕事に向かわせたものは「懸命に支え合っていた家族への思い」だった。
 生家は「父が家長として力をもっていましたが、重度の脊椎(せきつい)カリエスでした。家族の為に身を削るように働き、丈夫ではない母がその父を支え、父より先には死ねぬという祖母、そして曾祖母がいました」という。しかし「外の世界は違います。父はあのように支えてもらえず、自分らしい生活もできないのです」。この内と外の違いに長く納得ができずにいた。
 それが、その後川崎市で当時の家庭奉仕員(ホームヘルパー)になるきっかけだった。病気や障害で仕事や外に出られない人を訪問して、家事や身体のお手伝いをする時、「生き生きとした気持ちで仕事をしている自分に気付いた」という。
 教壇に立つ大学での授業も、小規模多機能型居宅介護「ひつじ雲」の運営も共に、土台はかつての家族の姿と奉仕員の頃の体験だ。 現実を見据えた現場の意見に耳を傾けながら「大きなことはできないのですが、前を向いて進み続けることがより良い介護に近づくこと」という。
(2010年5月8日 神奈川新聞掲載 市民記者・小島博記)
【団体情報】
NPO法人 楽
代表者:柴田範子理事長
所在地:幸区南加瀬5-32-8
電話:044-599-3042

(C) 2022 公益財団法人かわさき市民活動センター 
市民活動推進事業