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市立川崎高校福祉ボランティア部~喜びと豊かな気持ち芽生え
「ボランティアは、喜びを交歓する場」。市立川崎高校(川崎区、市野典明校長)の福祉ボランティア部は、高齢者施設、保育園、特別支援学校などを訪れる。地域のイベントを元気な声で盛り上げ、募金活動にも積極的だ。そんな時、心の奥にあるのはこの言葉。
12人の部員のほとんどが福祉科の生徒。2年前、現3年生が入部したころ、ボランティアの依頼はなかった。井上恵美子部長(3年生)は「自分たちの気持ちと足で、かかわる場を広げてきました」と言う。
活動の場の一つが、学校近くにある野外生活者を支える「富士見生活づくり支援ホーム」。自炊ができるようにと食事作りの練習=写真=や、敷地の草取りを手伝う。作業を共にすることで、話す機会が生まれた。「みなさんと話ができたから頑張れた」。あるとき、仕事が決まって施設を去る人から言われた。
「自分たちで結び広げてきたつながりが、人に喜びを、自分に豊かな気持ちを与えてくれる」と部員たちは言う。顧問の岩元智子教諭は、「各自が進む福祉の場で、社会に貢献する存在になってほしい」と活動を見守る。
(2010年7月3日 神奈川新聞掲載 市民記者・小島博記)