公益財団法人かわさき市民活動センター

色とりどりの前庭いっぱいの花が、幸区役所に訪れる人々を迎える。根本健（つよし）会長（67）の「待ち時間に花を眺める気持ちを持ってほしい」という思いが、緑化ボランティア「さいわい花クラブ実行委員会」の出発点。
以来10年、公共花壇の緑化作業や「あおぞら花市（10月24日開催）」の企画運営に区役所と共に取り組む。「幸区を花と緑でいっぱいにしよう」が合言葉だ。
「元気に咲いてね」とメンバーが気持ちを込めて水やりや手入れを行う二ヶ領用水大師堀花壇は、春を迎えると華やかに花々が咲き誇る。
花を眺める人、写真を撮る人、絵を描く人が増え、道行く人の「いつも楽しみにしています」「どうもありがとう」の声で、メンバーはより一層の喜びに包まれる。花好きが集うと会話が弾み、柔らかな笑い声が絶えず聞こえてくる。花植えを協働で行う市立下平間小学校2年生との交流は、お互いにとって楽しいひとときだ。
こうした活動から、今年「わがまち花と緑のコンクール」で「パートナーシップ賞」に輝いた。幸せいっぱいの花が、人と人とのつながりを広めている。
（2010年9月11日　神奈川新聞掲載　市民記者・有吉見緒子）