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おと絵がたりの会~影絵で伝える中原の昔話
暗くなった舞台にパッと、とぼけた顔のタヌキの影絵が映る=写真。「人をだましてはならぬ」と親しみある和尚の声。中原に伝わる昔話「たぬきの火の用心」だ。
影絵と語りと音楽でつづる「おと絵がたりの会」が昨年12月8日、中原市民館ホールで公演を行った。住吉小学校のお母さん12人と、先生や子どもたちも語りや大正琴などの演奏をした。
いたずらばかりしていたタヌキが火事を見つけ村人に知らせるが、死んでしまうという話だ。「本当にあったのかなぁ」と女の子。代表の加藤妙子さんは「子どもたちが夢中になる話です」と影絵を動かす。
地元に伝わる昔話は、そこに暮らしてきた人々の知恵と命を慈しむ心がある。その感動に触れた時、子どもも大人も幸せな気持ちになる。親子で料理を楽しむように、昔話を一緒に演じている。
昔話との出合いで地元の和太鼓、おはやしのグループともつながった。今後は、子どもが影絵を描いて、それにお話をつけるワークショップも考えている。
(2008年1月12日 神奈川新聞掲載 市民記者・高木春子)