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傾聴ボランティアふれあい三輝会~相手の話を心で聴く
訪問先は、市内の老人福祉施設。月1~2回、単独で、時には数人で、それぞれに“傾聴体験”を重ねる。「相手の心の援助」を目的にする傾聴活動。その8割は相手に語ってもらう時間だ。
若いころの思い出を楽しそうに語る人、何十年にも及ぶ過酷な人生を振り返り、「私はどうすれば?」と涙をこぼす人。そこに人生のかけらがのぞく。認知症の人も多く、会話の糸口すら探し出せない時も多い。だが、ちぐはぐな会話に終始しても、別れ際に悲しそうな表情を浮かべたり、以前は会話できなかった人から、突然「来てくれてよかった」と、手を握りしめられたりと“変化”も訪れる。
代表の志村丈郎さん(71)は、「言葉はなくとも心は通じていると分かる。それが本当にうれしい」という=写真左。相手の話を心で聴きながら、ともに笑い、ともに泣き、同じ時間を過ごす。
平均年齢62歳。相手の人生を受け入れるという“軽くはない”活動は、18人それぞれの人間力で支えられている。
(2008年3月29日 神奈川新聞掲載 市民記者・田中ミサ)