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川崎の海の歴史保存会~海苔づくりで知る海の歴史

海苔づくりの様子
臨海地域はかつて広大な海だった。遠浅の海には海苔(のり)養殖漁業が広がり、良質の海苔をつくっていた。元漁師らによるNPO法人川崎の海の歴史保存会は、100年続いた海苔づくりの歴史と伝統を残そうと20年近く活動を続けている=写真=。
地域の住民らでにぎわう「のりづくり祭」を毎年開催。小学校の課外学習「海苔づくり体験教室」も行い、きれいな海でないと育たない海苔をつくりながら環境問題も学んでもらう。
「市民の憩いの場となる砂浜をぜひ造ってほしい」と子どもたちが発砲スチロールで造った公園の模型を持参し国土交通省に陳情、市開催のワークショップにも参加し「干潟も造ろう」と強く要望。ついに4月、人工海浜のある東扇島東公園がオープンした。
「海苔網を張って『こうして育てるんだよ』と海苔づくりの過程を見せてあげたい」。50年ぶりによみがえった砂浜のこれからを語る事務局長の老川美芳さん。海の環境を守る目は厳しく、子どもたちを見る目はやさしい。
(2008年6月14日 神奈川新聞掲載 市民記者・菅原登志子)

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