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臨港消防団 仲子先一郎さん~人と地域を守り続ける
かつて全国に200万人がいたという消防団員。現在は100万人に満たないという。高齢化、地域の衰退、地方の過疎、さまざまな理由が言われるが、「若い人が少なくなってね」と臨港消防団第2分団長の仲子先一郎さん=写真=はポツリと答えた。「以前、団員募集のチラシを1万枚配ったが反応はほとんど無かったなあ」。
一分団は40人ほどの編成。臨港消防団は現在3分団まである。消防団員は公務員ではないが、それに準じる身分となる。また、団員は旅行をする時には必ず団長や上部組織に届け出を出す。仲子さんも最近、携帯電話やメールにすぐに返信する癖がついたという。
「臨港地区では20件以上もの放火が続いているんだ」顔を曇らせて緊張感のある話が続く。しかし突然、やや厳しい顔がふっとほころんだ。「私は人が好きでね」。消防団活動だけではなく、子ども会の連合会長も務める。「子どもたちにひきょうな人間だけにはなってもらいたくないんだ」。人や地域を守って生きたい、仲子さんの気持ちが垣間見える。
(2008年12月6日 神奈川新聞掲載 市民記者・佐川麻理子)