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川崎市あゆみの会~「結縁」を大事にしたい
里親になり、初めて預かった子は生後4カ月の男の子だった。「その子が今では自分の子を連れてきてくれるんだよ。孫を抱くようでうれしくてね」。目を細めながらそう話す西川公明さん(61)=写真。里親会である「川崎市あゆみの会」の会長だ。西川さんの家庭では、親元を離れて暮らす子どもたちを家族として迎え入れ、これまで短期、長期を合わせて70人の子を引き取り、うち7人は今も一緒に暮らしている。
子供の施設にボランティアで通っていたのが機縁で里親を志したのは17歳のころだった。念願かなって里親になったのは31歳、自分自身も3児の父となっていた。
いずれは親元に帰すことを前提に実親との交流も重ね、子育ての悩みにも耳を傾けてきた。子の成長を実親と一緒に喜び合えるのは里親として「感無量」だ。
「血のつながりという意識はない。その分、『結縁(けちえん)』)を大事にしたい」との思いが強い。目指すは「里親全国10万家庭」。里親として育てた子が今度は、わが家に新しい風を吹き込んでくれることが「たまらなくうれしい」という。
(2005年1月8日 神奈川新聞掲載 編集ボランテイア 三木規伊)