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反核区民の会・山口淑子さん~「平和に暮らす」が原点

メンバーの女性の写真
山口淑子さん=写真=は、川崎の高津宮前反核区民の会のメンバーである。広島市内の爆心地近くで被爆したので、原爆の日が近づくと被爆体験を語ってくれと頼まれる。
「でもねえ、なぜ、平和イコール被爆なの?」と疑問や矛盾を感じている。空襲を受けた人、家族を戦争でなくした人など多くの人が苦しい思いをしたのだから、より多くの人に語ってもらえばいいのに…と思うからだ。
それに、過去をいくら語ってもどれだけ人の心に届くのか。学校での体験の語りのときにも、「今をどう生きるか」を考えてほしいと子どもたちに訴える。「平和であるためには一人一人が、自分が平和に暮らそうと考えることが原点なのよ。自分の胸の中に『平和』を刻み付けること」と言う。
核は原子力発電にも結びつく。山口さんは、核物質を積んだトラックが自宅近くの東名高速を通るとき、核反対のプラカードを持って東名に立つ。山口さんを駆り立てるもの、それは「今できることを今やる」ことだ。いつ倒れるか分からないから趣味もボランティアも今できることを、と淡々と語った。
(2005年7月30日 神奈川新聞掲載 市民記者・佐藤 葉)

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