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演劇集団「ほりごたつ」~障害超え温かい施設を

演劇の様子
終演後、知的障害者が突然、舞台の袖から出演者の手を引いてきて「みんなありがとう」と喜び合った。出演者とスタッフが観客を見送る際には、多くの人が団員一人ひとりと握手を交わした。「うれしかった。一緒に楽しんでくれて」と団員の宗純さんの顔がほころんだ。
7月上旬、演劇集団「ほりごたつ」(近藤誠代表)が川崎授産学園で施設とグループホームの「選択」をテーマに公演した。地域住民を含む105人の前で、施設利用者が考えを整理しながらグループホームを選ぶまでを利用者と職員それぞれの立場から描いた=写真。
4年前、知的障害者施設の職員を中心に発足した。知的障害者の生活環境といっても、知らない人の方が多い。それを地域の人にもわかりやすく伝えるには、と考えた時、演劇が最適だと思った。外出先の制約やお金の貸し借りなど、実際に施設で起こる出来事を創作劇にして上演する。団員はバンドや演劇の経験者、看護師など14人。劇中では歌や踊りにラップを取り入れて観客を飽きさせない。
目指す先は、知らない人の足がいっぱい入っているほりごたつのように、みんなで温かい施設を作っていくことだ。
(2006年7月22日 神奈川新聞掲載 市民記者・三木 規伊)     

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