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川崎ハーモニカ協会~ポケットにはいつでも

ハーモニカを演奏する平井さんの写真
小さな時から、ハーモニカに慣れ親しんできた平井英三さん=写真=は、今年で85歳になる。絶対音感をもち、戦争中は耳の良い無線通信士であった。肌身離さず持ち歩いていたハーモニカを、本格的に勉強して20年、音楽の学理もプロの先生に習いに通った。
現在、カルチャースクールの講師や高齢者福祉施設での指導のほか、川崎ハーモニカ協会事務局長としての顔を持つ。この協会で毎年開催される「川崎ハーモニカ祭」は、今年で6年目を迎えた。「ハーモニカ好きなら、どなたでも」という呼び掛けに、会員は今や、発足時の50名から140名を超えた。
今年8月、アジア太平洋ハーモニカ大会が台湾で開かれた。そこには、「ラ・クンパルシータ」を演奏する平井さんの姿があった。心臓に持病があっても、ハーモニカの複式呼吸のせいか、体調は安定しているという。
入院中の夫人の食事介助に毎日通う日々ではあるが、ポケットには「いつでも聞かせてあげたい」とハーモニカを携えている。
(2006年9月16日 神奈川新聞掲載 市民記者・町田香子)

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