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ことぶきや模型店~つくる喜びを伝えたい

鉄道模型運転会の様子
飛行機が好きで、竹ひごを使った模型作りに熱中した。家の近くを走る小田急線を見に、毎日踏切に通った。
「動く乗り物が好き」だった安陪修司さん(66)は鉄道会社に就職、その後も作品は増え続け、駄菓子屋の隅は小さな模型広場になった。「どうせなら息子が好きなものを」と安陪さんの父親が「ことぶきや模型店」に改装して四十数年。定年後は店を継ぎ、「家ではできない鉄道体験」を地域の子どもたちに実践してきた。
第4回たまたま子育てまつり(多摩市民館主催)の鉄道模型運転会では、子どもたちにモニターを見せながら車載カメラ車両などを操作させた=写真。電車の動かし方や鉄道仲間が撮った写真を見て、初めて知ったと目を輝かせる子どもの姿を見るのがうれしい。遊友ひろばで模型飛行機作りも教えた。「体験を大事にしたいんです。一生懸命に作った飛行機を飛ばして思いっきり遊ぶ。自分のアイデアが形になる面白さが、ものづくりの醍醐味なんです」
その喜びを子どもと一緒に味わう、ものづくり教室を開こうと考えている。「そうすれば物を大事にするようになるし、人を思いやる気持ちがはぐくまれると思うから」。新たな夢が動きだしている。
(2006年11月11日 神奈川新聞掲載 市民記者・三木規伊)

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