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川崎酒遊米倶楽部~地酒で楽しくいい大人

田んぼでコンサートの様子
乾杯の後でルンバが演奏されると田んぼから手拍子が始まった。親子合わせて80人。麻生区黒川で造った酒米山田錦の収穫を祝った「田んぼでコンサート」だ=写真。その米を使った地酒「田(でん)ゆう」を片手に歌を口ずさんで踊りだす人。取れたて野菜たっぷりの豚汁やサラダ、赤飯を食べながら話す人たち。あぜ道に寝転がって酒を飲む人も。「赤とんぼ」や「涙そうそう」が奏でられると、赤ら顔たちの表情がさらに緩んだ。
「いいだろう? 知らない人同士が土の上で酒を飲む。田んぼは、誰もが好き勝手に楽しめる居場所でもあるんだ」と持田正さんもほろ酔いだ。そんな楽しい大人たちが「川崎酒遊米(しゅうまい)倶楽部」にいる。
6年前、農家・蔵元・酒屋の異業種交流会で持田さんと宮川大祐さんは出会った。「川崎の地酒を造りたい」。その思いに共鳴した坂本正さん、洋子さん夫妻が酒米作りを担って以来、田植えから稲刈りまで地域の人も巻き込んで地酒「田ゆう」を中心に商店、居酒屋、消費者を結んできた。生産量は一升瓶1000本以上。「田んぼは生命を実感できる場所。この酒には、その源が詰まっている」と宮川さんは言う。
(2006年11月25日 神奈川新聞掲載 市民記者・三木規伊)

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