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ふれあい会~回覧板が食をつなぐ

配食の弁当を作る7~8人の女性たちの写真

川崎市北西部に位置する麻生区岡上。東京都町田市と横浜市青葉区に囲まれた川崎市の飛び地である。農業振興地域に指定され、鶴見川流域の丘陵地に広がる畑では四季折々の野菜が作られている。

「ふれあい会」は、岡上町内会、岡上西町会に住む10人の女性が月1回、二つの町会に住む高齢者約30人の弁当を作り、配食をする会だ。坂道の多い同地区は1人暮らしの高齢者が多く、「1人では買い物にも行けない」という声も聞かれる。ならば配食をしようと2015年7月に同会を立ち上げ、3年になる。

配食日は、午前中に買出し、正午から調理を開始。代表の石川和香子さん(68)(=写真左)が考えた献立に沿い、野菜の切り方など意見を出し合いながら4、5品を作る。メンバーは元給食調理員などが多く手際よく進む。農業を営む町会長が旬の野菜を提供。3月はひな祭りのちらしずしと季節感も忘れない。配食希望者は町内会の回覧板で募った。

弁当が出来上がる午後3時、「母がこのお弁当が楽しみで」と福渡晶子さん(72)がやってきた。お母さんの分と一緒に数軒にお弁当を届ける役を買って出ている。「岡上の野菜を使って知恵と意見を出し合いお弁当の配食をこれからも続けていきたい」と石川さんは話した。

(2018年12月22日 神奈川新聞掲載 市民記者・清水まゆみ)

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