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カラカサン移住女性のためのエンパワメントセンター 外国籍母子に「力」を
フィリピンのタガログ語で「力」を意味する「カラカサン」。
「カラカサン移住女性のためのエンパワメントセンター」は、日本に暮らす外国籍の移住女性と子どもたちのエンパワメント(生活する力をつける)を目的に、国際結婚やドメスティックバイオレンス(DV)被害の当事者である外国籍の女性らが2002年に設立した。
川崎市幸区のカトリック教会を活動場所としている。設立以来、DV被害でシングルマザーとなった母子を社会福祉制度につなげるなど、移住女性とその子どもが抱える様々な困難の解決を目指し、支援を続けてきた。
現在の主な活動は、就職活動の支援、フードバンクの「セカンドハーベスト・ジャパン」を利用した食料支援、生活資金の支援制度の紹介をはじめパスポートや在留資格の相談、そして行政への申請支援だ。
当初の活動と比べ国籍や職業も多様化し、新型コロナウィルス感染拡大により相談内容も複雑化している。大きな課題は言葉の壁を補うボランティアが少ないことだ。日本語を話す、聞くに比べ読み書きには困難が伴う。行政への申請が必要な制度にたどり着かない。
「周りに困っている外国人がいないか関心を持ち、困っている人がいればカラカサンの存在を教えてください」と代表の一人、西本マルドニアさん(65)=写真=は言う。連絡先は044(511)1562
(2021年3月4日 神奈川新聞掲載 市民記者・島田悦子)