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かわさき文芸朗読の会 観客の感想が励みに

練習中のかわさき文芸朗読の会

「かわさき文芸朗読の会」が朗読発表会に向けて稽古に励んでいる。

「2人の立ち位置はそこでいいの?」と「胡桃の部屋(向田邦子作)」の演出を担当する瀬谷やほこさん(80)=写真右端=の鋭い声が飛ぶ。京浜協同劇団員の瀬谷さんは言葉の言い回しや場面ごとの立ち位置まで、細かく指摘する。

同会は2016年11月に発足。川崎市高津区の脚本家で演出家の小田健也氏の朗読教室に参加していたメンバーが、小田氏の引退を機に今後も活動を続けたいと立ち上げた。代表は宮澤富士夫さん(71)=写真右から2人目=で、現在の会員は11人。

設立以来、年1回の朗読発表会を継続。今年は3月21日午後2時から「かわさきてくのホール」(高津区)で第6回目の開催を予定している。発表作品は「胡桃の部屋」のほか「トカビの夜(朱川湊人作)」だ。

「同じ作品なのに、自分で読むよりも朗読劇で聞いた方がより感動するといった、観客からの感想を聞くと何より励みになる」と宮澤さん。

文芸作品だけでなく、昨年6月には高津市民館主催の「今こそ聴こう戦争体験」講座では、地元住民の戦争体験を朗読劇で演じ、好評を得た。「今後も行政の企画への協力や老人福祉施設への訪問にも取り組みたい」と宮澤さんの抱負を語る。

問い合わせは宮澤さんの携帯090(6923)7715

(2022年2月3日 神奈川新聞掲載 市民記者・背戸柳 勝也)

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